2014/02/02

【復興版】石材パネル取付けの「エコウォール工法」 NETISで使える新技術

復興事業の本格化によって建築工事が今後増え始める。人手不足が深刻な中で、より効率的に作業できる施工方法が求められている。「エコウォール工法(石材パネル取付け工法)」は、従来工法より部品が少なく、熟練工に頼ることなく外壁パネルを設置できる。経済的、効率的な外装仕上げとして、小規模建築工事で活躍しそうだ。

 この工法では、パネル縁面に溝を掘り、下地コンクリート壁や鉄骨などに据え付けたステンレスレール上をスライドさせることで、石材パネルを張ることができる。モルタルでの下地処理が少なく、従来の乾式工法ではパネル1枚当たり4カ所ずつ必要だった取付金具や連結金具がレールとアンカーだけで済む。レールで設置するため、従来工法では設置できなかった鉄骨造にも直接据え付けることができる。建築物の外壁、内壁のほか、内外装のリニューアルにも適用可能だ。レールはステンレスの端材を使用可能で、産業廃棄物の有効利用にもつながる。
 適用条件は、高さ31m以下。石材パネル厚さ25mm以上。石材パネルやステンレスレールの腐食を早める塩分・酸性ガスの多い地域の適用は避ける。
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