2014/07/15

【JR東北縦貫線】新幹線の上に新線! 夜間だけの難工事が無事故・無災で完成

東日本旅客鉄道会社(JR東日本)は、東京~上野間約3.8㎞を対象とするJR東北縦貫線(上野東京ライン)の工事が完成、12日に現場見学会を開いた。報道関係者と地元住民ら約70人が参加した。写真は秋葉原側の高架橋新設部。

 この日は秋葉原駅付近から神田駅付近までの高架橋線路内約800mを公開した。この区間では、新幹線高架橋の直上に新線の高架橋を新設。短時間で作業に当たらなければならないため、非常に難易度の高い施工が求められた。また騒音対策として防音壁を高く設置したり、工事内容などが変わるたびに、その具体的な内容などを周辺に周知するなど、地域住民への配慮にも万全を期した。

柳澤区長
JR東京工事事務所東京工事区の柳澤則雄区長は、「営業する新幹線の直上に構造物を建設することが大変だった。また終電から始発までの4時間で大きな構造物を構築せねばならず、毎日がスリリングだった」と6年間にわたった工程を振り返った。このような困難な作業環境下にあって安全を最優先した施工により、2008年5月の工事着手から無事故・無災害で工事を完成させた。施工は秋葉原付近~上野間の北部工区を鉄建、東京周辺~神田付近の南部工区を鹿島で担当した。
 東北縦貫線は、神田駅付近の新幹線高架橋を重層化し、東京から上野間に新たに線路を敷設することで、東北、高崎、常磐線の一部列車を東京駅まで乗り入れさせるもの。これにより混雑緩和、速達性の向上、鉄道ネットワークの強化が図られることが期待されている。今後訓練運転を開始し、今年度末の開業を目指す。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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