建築文化週間の一環となる「建築夜楽校2011」が6日、東京都港区の建築会館で開かれた。「3・11以降の日本」を全体テーマに、国土・災害・情報(分析編)と題して、震災の状況を踏まえながら新しい都市、社会の構築方法を話し合った。主催は日本建築学会。
建築家の磯崎新氏は、「日本の近代のすべてを象徴している」という、骨組みだけが残された宮城県南三陸町の防災センターの写真を背景に、近代の都市の弱さを指摘した。
磯崎氏は「都市計画や建築計画など、計画そのものの意味が問われている」「これまで首都が論じられてこなかった」「復興に際しても、何が都市の生存につながるのかまったく読めない」などの問題を提起した。
小野田泰明東北大教授は「目に見えないために発言しづらい価値を引き出せるのが建築家。建築家は可能性を見つけるのがうまい」と述べた。14日には第2夜が開かれる。テーマは新しい日本の設計コンセプト(提案編)だ。
建築夜楽校の関連企画として「3・11以降の日本展」が同会館の建築博物館ギャラリーで開かれている=写真。震災後の日本を設計する」をコンセプトに、都市のリスクマネジメントの重要性などを踏まえて建築家の責任を訴えかけている。会期は16日まで。
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