2011/10/21

「これ以上職人を減らさない!」/関西鉄筋と2次下請けの「虹の会」が意見交換

 関西鉄筋工業協同組合(岩田正吾理事長)と、関西地区の鉄筋工事業2次下請企業などで構成する「虹の会」(山尾健三会長)が19日、大阪市中央区の建団連会館で意見交換した=写真。今後、両者が協力・連携して社会的な認知度向上に努め、勉強会などを通じて今後の「請負」のあり方を考えていくことなどで意見が一致。定期的に会合を開くことを確認し合った。
 意見交換は、虹の会が申し入れて実現したものだ。同会は職人の処遇改善などを要請し、関西鉄筋の岩田理事長は、ゼネコンの担当者も職人の窮状を理解し、変わりつつあるとの認識を示した。
 さらに「職人の処遇改善を実現するには、お互いにさまざまなことを勉強する必要があり、さらに鉄筋工事業を社会的に認知してもらう活動も必要だ」、「請負においても、きちんとコストとフィーを精査し、適正価格を得られる仕組みを取り入れる必要がある」と話した。
 終了後、岩田理事長は「これからは業界からさまざまなことを発信していく時代。お互いがそれぞれの立場で活動し、その内容を報告し合って、可能なところは連携していきたい」と述べた。山尾会長は「われわれの目的は鉄筋工の生活を守ること。これ以上職人を減らさないよう努めるとともに、若手も育成していきたい」と話した。

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