三菱地所レジデンスと鹿島は、東京都中央区晴海で展開する統一ブランド「ザ・パークハウス」のフラッグシップとなるツインタワーマンションプロジェクト「ザ・パークハウス 晴海タワーズ」の建設を進めている。2016年4月には、南側が晴海運河に面する約3haに、先行する「クロノレジデンス」と2棟目の「ティアロレジデンス」あわせて総戸数1744戸の大規模マンションが鹿島の施工で全体竣工する。29日には、三菱地所レジデンスの小野真路取締役社長らが「ティアロレジデンス」の計画発表を行うとともに、「クロノレジデンス」の施工現場を報道関係者に公開した。
冒頭、小野社長は、「少子高齢化の中でビジネスモデルを確立するのはもちろんのこと、三菱地所を含めて、この思い入れのある晴海の地のまちづくりに貢献することが最大の目的」と同プロジェクトの意義を語るとともに、「完成すれば終わりではなく、管理会社を含めた人材交流などに積極的に取り組み、(製・販・管を通じた)バリューチェーンを強化していく」方針を強調した。
◇リチャード・マイヤーデザイン
同プロジェクトは、RC一部S造地下2階地上49階建て延べ9万7835㎡規模の「クロノレジデンス」、RC造地下2階地上49階建て延べ10万1042㎡規模の「ティアロレジデンス」で構成する。ともに三菱地所設計が設計を担当。免震コアウォールシステムを採用し、地震の振動を大きく軽減して災害時の安全と耐震性を高めるほか、梁が少なく、柱と柱の間隔が最大8.2mというワイドスパンのゆとりある居住空間を実現する。長期優良住宅の認定も取得している。
さらに居住者用の防災備蓄倉庫を各フロアに設けるほか、停電時にエレベーターや給排水ポンプを稼働するための非常用電源を地下と屋上に配するなど、安心・安全の確保に徹底的に取り組む。
デザイン面では、世界的建築家であるリチャード・マイヤー氏をコンセプトデザイナーとして起用。外観ファサードやランドスケープにも同氏のコンセプトデザインを取り入れ、同地区の都市景観に貢献する、新たなランドマークを目指す。2棟の外観ファサードは白とガラスを基調とした上で「織り布」「折り紙」をコンセプトとし、格子状のルーバーなど奥行きあるデザインとする。また、広場状空地などを整備することで、「敷地全体の緑被率4割超となる広大な庭園街区を創出する」(三菱地所レジデンス)としている。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年5月30日
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