2013/05/02

【建築】住宅の本質問い直す中村好文氏の建築展「小屋へおいでよ!」

レミングハウスを主宰する中村好文氏の建築展「小屋においでよ!」が東京都港区のTOTOギャラリー・間で開かれている。「『住まい』に自然体で向き合ってきた中村氏が『住宅の原型』として注目し、子供のころから魅せられてきた『小屋』を通して、『住宅とはなにか?』を問い直す」企画だ。中庭には、中村氏が自身の小屋で実験してきたエネルギー自給自足型の小屋を究極のサイズにまで切り詰めた、原寸大のひとり暮らし用の「究極の小屋」が展示されている。会期は6月22日まで。
 4月16日には内覧会が行われ、中村氏は、幼少期から自分の居心地のいい自分の居場所をつくるのが好きだったことや、大学時代に世界中の建築を見て歩く中で「住宅や人の暮らしとは何だろうと考えるようになっていた。しかも、豪邸ではなく、小屋的なものを見るとキュンとなった」「就職しても小屋に引きつけられてきて、小屋のエッセンスのところを煮詰めるところからスタートしたいと考えている」ことなどを説明。その上で、「建物とセットになって、そこでどんな生活が営まれているかが大事だと考えている」との考えを示した。
 また、TOTO出版は展示に合わせ、『中村好文 小屋から家へ』を発行。『中村好文 普通の住宅、普通の別荘』(2010年)の続編になるもので、「人のすまいの原型は小屋にある」と考える中村氏が手掛けてきた極小の小屋から、12作品を雨宮秀也氏の撮り下ろし写真で紹介する。さらに、中村氏を魅了し続けてきた「7つの小屋」を通して、小屋の魅力を解き明かす。定価は2310円(税込み)。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年5月2日

0 コメント :

コメントを投稿