九州旅客鉄道(JR九州)が整備する大分駅ビル(仮称)新築工事の安全祈願祭が8日、大分市の建設地で開かれた。設計は日本設計、施工は大林組・前田建設工業JVが担当する。開業は2015年春を予定、大分都心部のにぎわい創出が期待されている。神事では、刈初(かりぞ)めの儀をJR九州の唐池恒二社長、穿初(うがちぞ)めの儀の斎鍬(いみくわ)を広瀬勝貞大分県知事、釘宮磐大分市長、斎鋤(いみすき)を日本設計の六鹿正治社長が行った。杭打ちの儀では大林組の白石達社長が菊永孝春統括所長を介添えに杭を打ち込み、工事期間中の安全と無事竣工を祈願した。
施設規模は、SRC造地下1階地上21階建て延べ約10万7000㎡。大分都心南北軸整備事業で整備される駅前広場などと共生し、まちと駅が一体となって、にぎわい創出に貢献する。大分の玄関口にふさわしいシンボリックなタワー、南北の通り抜けを象徴する「城門」の設置などが特徴となっている。
施設は1-4階を商業施設、5-8階を駐車場、8-18階をホテル、19-21階を温浴施設とする。店舗面積は約3万1000㎡で東急ハンズの出店が決まっているほか、シネマコンプレックス(複合映画館)も入る。8階部分に屋上庭園を設ける。建設地は大分市要町2599-2ほか。敷地面積は約2ha。
式の後、あいさつしたJR九州の唐池社長は「駅ビルで完結するのではなく、まち全体の発展に貢献したい。設計では英知を結集させ魂を込めた。これからの施工では匠(たくみ)の技で挑戦してくれるだろう」と述べ、完成への期待を込めた。
日本設計の六鹿社長は「駅ビルはまちづくりにとって大切な建物になるという認識を持っている」とし、ランドマーク性や快適性など設計で考慮した点を紹介。大林組の白石社長は「技術力を結集させ、無事故・無災害で完成させる」と決意を語った。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年5月9日
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