2013/05/09

【同潤会アパート】上野下アパート解体前に内部公開 デザインの継承も検討


三菱地所レジデンスは8日、6月からの解体着手に先立ち、上野下アパートの内部を報道関係者に公開した。同施設はRC造4階建て2棟総延べ2093㎡の規模。築後84年が経過し、建物の老朽化や構造の安全性など現行法規、住宅水準との相違などの問題から建て替えることにした。



内部
再建マンションは、天空率などを活用し、都市計画上の範囲内で建設する。敷地東側に歩道上空地を設けるほか、南側に植栽帯を設けるなど周辺の地域環境に配慮。居住者用の防災用備蓄倉庫や非常時の生活用水を確保する井戸を設置するなど地域全体の災害対策にも配慮する。
 建替事業の事業協力者であり参加組合員でもある三菱地所レジデンスの石原和彦街開発事業部建替事業推進グループグループ長は「大々的に(現マンションの)何かを残すことは難しいが、デザインなどを引き継ぐ方向で検討していく」としている。
 三菱地所レジデンスはこれまで、今回の物件を含め16件の建替実績を有し、同区内では等価交換方式の手法を用いて「浅草タワー」を建設している。こうした業界トップクラスの実績とノウハウ、グループの総合サポート力を生かし、今後もマンション建替や再開発事業に注力する考えだ。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年5月9日

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