2013/05/02

【開発】浅草六区地区で大規模開発2件が始動

東京楽天地の計画
かつて東京きっての興行街として繁栄し、いまも東京スカイツリーの完成に伴い観光客が増加している台東区の浅草六区地区。その歴史や伝統、この地で育まれてきた芸能文化を反映した複数の大規模開発が進んでおり、2013年度は浅草東宝会館と楽天地浅草ボウルの跡地開発と、浅草中映ビル跡地の開発が着工する予定だ。

◇東京楽天地の東宝会館・浅草ボウル跡

 浅草東宝会館と楽天地浅草ボウルの跡地(浅草2-6ほか)約3480㎡では、阪神阪急東宝グループの東京楽天地が再開発計画を進めており、今夏にも竹中工務店の設計施工で着工する。当初、今春の着工を予定していたが、遺跡調査に伴い4カ月程度工期がずれ込む見込みだ。
 規模は、地下1階地上14階建て塔屋1階延べ約2万4500㎡。1-4階には店舗やイベントスペース、文化発信機能などを設置。4階以上に客室数約300室のリッチモンドホテルが入居する計画だ。15年春の完成を目指す。総事業費は約100億円。
 一方、隣接する浅草中映ビル跡地(浅草2-9)の敷地1575㎡では、松竹が(仮称)浅草六区シアターコンプレックス計画を進めている。5月中旬にも着工し、14年7月中旬の完成を目指す。設計はイチケンが担当。施工者は近く公表する見込みだ。規模はS造地下1階地上8階建て延べ9883㎡。劇場と店舗で構成する大型複合施設となる。

◇ドン・キホーテ

 このほか、既に着工済みのプロジェクトでは浅草中映ビル跡地に隣接する(仮称)ドン・キホーテ新築工事がある。規模はS造一部RC造地下1階地上7階建て延べ6436㎡。設計をプランニングファクトリー蔵、施工を東急建設が担当している。11月に完成する予定だ。
 同区が浅草1丁目、2丁目の約3.4haを対象に作成した浅草六区地区地区計画では、建物1階に店舗・飲食などのにぎわい施設を整備するほか、映画館・劇場などの興行用途を積極的に誘導することも求めている。また、外観については縦のラインを基調に、壁と窓に凹凸を設けたアール・デコ調とするよう配慮を求めるなど、国際的な観光地・浅草の魅力をより高める街並み形成を促していく。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年5月2日

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