2013/05/07

【復興版】液状化で沈下した段差解消工事が完了 エルシティ新浦安

千葉県浦安市にある分譲マンション「エルシティ新浦安」の管理組合と長谷工リフォーム、長谷工コーポレーションは、東日本大震災の被害を受けて進めていた外構再生プロジェクトの完成記念式を同マンションで開いた。現状回復の外構復旧工事にとどまらず、バリアフリー化などの将来に向けたバリューアップ改修工事も同時に行った。
 エルシティ新浦安(浦安市美浜1-6-1)はJR京葉線・新浦安駅北口近くにある。総戸数は1248戸。長谷工コーポレーションの設計施工で1985年3月から92年3月にかけて竣工し、長谷工コミュニティが管理している。
 東日本大震災では、建物自体に甚大な被害は出なかったが、建物に対して外構が地盤沈下を起こすなど段差解消が必要となっていた。11年10月から12月にかけて長谷工コミュニティが外構部調査した後、長谷工リフォームが外構再生プロジェクトを受注し、12年8月からことし3月までに工事を完了させた。
 同プロジェクトでは、敷地内の通路をレベル修正するとともにタイル舗装をインターロッキング舗装に変更した。管理事務所などが入る「エルセンター」では、車いす用スロープをなだらかにし、非常用井戸も新設。被災した汚水管や雨水管はフレキシブル管に入れ替え、機械式駐車場でピットが使用できなくなった個所は平置き式駐車場に変更した。
 事業費は、復興関連が2億4000万円。従来から計画していた大規模修繕を含めると13-14億円となる。管理組合では管理費や修繕積立金の範囲で収まったとしている。
 完成記念式では、管理組合の竹内誠理事長が鹿倉克幸長谷工リフォーム社長に感謝状を贈呈。管理組合も同社から贈呈された記念樹を植樹した。鹿倉社長は「この先もエルシティが存在する限り、資産価値向上に寄与できるよう末永く携わっていきたい」とあいさつした。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年5月7日

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