2014/09/11

【土木学会】100周年記念となる全国大会開幕 変わらぬ使命感誓う

土木学会(磯部雅彦会長)の2014年度全国大会が10日、大阪府豊中市の大阪大学豊中キャンパスで開幕した。12日までの3日間で「百年の計、変わらぬ使命感と進化する土木」をテーマに設定した、100周年を迎える記念の年の大会となる。

 10日は、台風11号と12号、8月豪雨で被害のあった四国水害と兵庫・京都・岐阜の水害、広島土砂災害の報告会(速報)を開いた。被災者に対して黙とうをささげた後、磯部会長は「200周年の際に、『100周年の時の災害を契機に、災害を軽微に抑えられるようになった』と言えるようにしたい」とあいさつした=写真。
 同日は、土木学会100周年記念土木遺産国際シンポジウム「土木遺産の地平~地域の核から世界遺産まで~」も開催。ヒストリックスコットランド産業遺産政策責任者のマイルズ・オグリソープ氏が「土木遺産~過去を未来に活かす」と題して基調講演したほか、パネルディスカッションも開いた。
 11日は、「土木学会創立100周年記念討論会」で、「土木界・土木学会の将来ビジョン」が報告される。また、磯部会長が「あらゆる境界をひらき、持続可能な社会の礎を築く」と題して基調講演したあと、鷲田清一せんだいメディアテーク館長が「シヴィルということの意味」をテーマに特別講演、「百年の計、変わらぬ使命感と進化する土木」をテーマに全体討論会を開く。12日は国際若手技術者ワークショップなどを企画している。


◆論文3100編を発表

 土木学会の2014年度全国大会では、8部門計3100編の論文が発表される。近年は、「事業計画、設計技術、積算・契約・労務・調達、施工技術、環境影響対応技術、維持・補修・保全技術、建設マネジメント」のVI部門の論文数が増加傾向で、今回は1989年以降初めて、700編を超え、リニューアルや検査技術・診断、維持管理の施工技術に対する関心の高さを伺わせた。
 VI部門は、前年度の2割増に当たる704編が発表される。このうち、リニューアルが67編、軌道の維持管理が87編、検査技術・診断が51編と、維持補修・管理系の割合が高くなっている。また、山岳トンネルが70編、シールドトンネルが50編で、トンネル施工技術への関心の高さも伺わせた。CIMでも17編の論文が発表される。
 一方で、「水理学、水門学、河川工学、水資源工学、港湾工学、海岸工学、海洋工学、環境水理など」のII部門は209編、「土木計画、地域都市計画、国土計画、交通計画、交通工学、鉄道工学、景観・デザイン、土木史、測量など」のIV部門が142編、「環境計画・管理、環境システム、用排水システム、廃棄物、環境保全など」のVII部門が130編といずれも減少傾向で、特にII部門は、92-95年度には600編を超える論文が発表されていたものの、14年度は3分の1程度にまで減っている。
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