2014/09/22

【広島豪雨災害】土砂撤去99%完了 地元建設業からは延べ4914人が活動

中国地方整備局は、8月の広島豪雨災害で大きな被害を受けた緑井地区と八木地区の土砂撤去進捗状況を明らかにした。国、自治体、地域住民、建設業界が一丸となって実施した昼夜に及ぶ作業は順調に進み、18日現在の国実施エリアの土砂撤去進捗率は99%となっている。

 土石流で市道や水路、被災地域に堆積した土砂は、早急な復旧作業の妨げになっていた。同局のTEC-FORCE(テックフォース=緊急災害対策派遣隊)は、広島県や広島市と調整しながら、重機などを用いて本格的な土砂撤去を進めてきた。18日までに道路などの土砂撤去延長1万3777mのうち1万3611m、八木用水の土砂撤去は延長2350mすべての作業を完了させた。
 TEC-FORCEは、全国からの応援隊を含め延べ2321人(17日現在)が現地入りし、捜索活動の安全確保や2次災害防止に関する技術的助言のほか、土砂撤去を迅速かつ円滑に実施するため、地域住民やボランティアとのコミュニケーションを密にし活動を進めてきた。
 被災地で活動した地元建設会社は、災害協定に基づき要請などを受けた広島県建設工業協会の会員など、延べ619社、作業員延べ4914人におよぶ。重機には「皆さん、一緒にがんばりましょう」のメッセージを貼り付け、昼夜、作業に従事した。
 応急復旧の柱でもある避難路確保も倒壊家屋が折り重なった個所が点在したり、大きな石が行く手を阻むなど作業は難航した。地元住民の理解と地元建設会社の協力を得ながら課題を克服し、目標にしていた9月中旬に、ほぼ作業を完了させた。今後は砂防事業など復興に向けた次の段階に進んでいくことになる。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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