2016/11/15

【乾汽船】多業種の居住者が2025年の東京を語り合う シェア型企業寮「月島荘」秋まつ


 乾汽船が運営するシェア型企業寮「月島荘」で、居住者主催による「秋まつり」が開かれた。さまざまな職種の居住者が、東京の未来などについて語り合い、交流を深めた。

 稼働3年目を迎えた月島荘は複数企業の利用を前提とした総室数644室の単身者向け企業寮。職住近接が実現できる月島で、シンクタンクや金融機関、ハウスメーカーなど現在45企業の次代を担うビジネスパーソンが、人材育成の場として利用している。
 第1部となる「未来のデザイン~Co-Createな街づくり」と題したワークショップでは冒頭、慶応義塾大大学院の佐々木剛二特任講師と月島荘住民の本多正俊志氏が「湾岸エリアの変遷からひも解く未来の東京」をテーマに対談した。佐々木特任講師は、月島の歴史などを振り返った上で、「寮の中の何気ない出会いにより、アイデアがつながり、人材が生まれる」と月島荘のメリットを強調した。
 続いてトヨタ自動車未来プロジェクト室の宮岡冴子主任が「TOYTA“i-ROAD”は未来都市をどう変える?」と題して講演。超小型電気自動車「i-ROAD」で都市を移動することで、徒歩や普通自動車で見出されにくかったエリア、店、道の発見を促し、都市のポテンシャルを引き出すと話した。
 これを受けて行われたワークショップでは、参加者が6グループに分かれ、2025年の東京を舞台に、世界一の“Co-Create”な都市となった東京について議論した。▽SNSではなくつながる場所▽五輪後の選手村で若い世代とアクティブシニアを結びつけたい▽自然があふれる東京▽さまざまなことを共有するシェアワールド--など、それぞれが思い描く理想の東京を語った。
 第2部のトークセッションでは、乾汽船の社員や、月島荘の居住者が参加したイベント「オックスファム・トレイルウォーカー東北2016」が紹介された。オックスファム・ジャパン元理事のコリン・ヤーカー氏、乾汽船の乾康之社長、小河原孝能氏、酒井美幸氏、月島荘居住者の村田啓介氏がイベントの意義や感想などを語り合った。
 オックスファム・トレイルウォーカーは、4人1組のチームで参加する世界的に行われているトレイルウォーキング&ランニング・イベント。参加をきっかけに寄付金を集めて国際協力にも貢献する。
 乾社長は同イベントが「月島荘の理念にも共通する」として今後も、月島荘を通して寄付のしやすい環境づくりや契約企業への呼びかけに努めながら、継続的に参加する姿勢を示した。
 月島荘は13年9月に竣工、14年1月に稼働を始め、16年度から満室稼働となっている。規模はRC造地下1階地上8階建て3棟総延べ2万3423㎡。設計・監理は三菱地所設計、施工は東急建設が担当した。
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