2016/12/27

【熊本地震】俵山トンネルルートが開通! 8カ月の早期復旧果たす


 熊本地震で甚大な被害を受け通行不能となっていた俵山トンネルルート(県道熊本高森線)の開通式が24日、熊本県南阿蘇村で開かれた=写真。熊本県と南阿蘇村からの要請を受け、国土交通省が権限代行により工事を進めた。地元や関係者らは早期復旧に喜び、開通を祝った。

 式辞を述べた田中良生国土交通副大臣は「熊本都市圏と阿蘇地域を結ぶ東西方向の通行の確保により、物流の円滑化や観光振興に寄与することが期待される。引き続き、国の技術力を結集し、国道57号や阿蘇大橋地区の早期復旧に全力で取り組む」と復旧への決意を語った。熊本県の蒲島郁夫知事は「復旧には数年を要すると見込んでいたが、8カ月の早期開通をうれしく思う。迅速な対応をしてくれた国土交通省や工事関係者に心から感謝する」と述べた。
 この後、九州地方整備局の小平田浩司局長が工事関係書類などを蒲島知事に手渡し、管理の引き継ぎを行った。続いて、南阿蘇トンネル前でテープカット、くす玉開披を行い、午前11時に交通開放した。
 開通区間は俵山トンネルと旧道を迂回路とした熊本県西原村宮山から南阿蘇村河陰までの長さ約10㎞。益城熊本空港インターチェンジから南阿蘇村役場までの所要時間がこれまでの迂回(うかい)ルートに比べて最大20分短縮し、約40分となる。


 工事は俵山トンネルなど6工事を6JVが担当した。式典当日、沿道には工事関係者に感謝するメッセージを書いた小旗を振る十数人の村民の姿があった。呼び掛け人の一人、宮地博子さんは「24時間働き、一刻も早い開通という私たちの願いをかなえてくれた」と感謝していた。
 復旧工事と担当企業は次のとおり。
 ▽小森地区道路復旧=橋口組・杉本建設JV▽袴野地区工事用道路整備=福岡建設・高野組JV▽鳥子地区道路復旧=味岡建設・技建日本JV▽鳥子地区工事用道路整備=三和建設・八代港湾工業JV▽俵山地区工事用道路整備=緒方建設・八方建設JV▽俵山トンネル外復旧=鹿島・杉本建設JV。
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