2015/03/17

【復興特別版】霊山道路金弁蔵トンネルが貫通! ICT活用で安全・効率施工

東北地方整備局が、復興支援道路として整備を進めている国道115号相馬福島道路・霊山(りょうぜん)道路の(仮称)金弁蔵(こんべんぞう)トンネルが14日、待望の貫通を迎え、福島県伊達市霊山町の現地で式典が開かれた。施工は飛島建設が担当。今後、覆工コンクリート工事などを進め、8月末の竣工を目指す。霊山道路は2017年度に開通する予定だ。写真は貫通した切羽から日射しが差し込む金弁蔵トンネル。

 相馬福島道路は、1日に全線開通した常磐自動車道と東北縦貫自動車道を結ぶ約45㎞の高規格幹線道路。このうち、霊山道路は伊達市霊山町石田を起点に同下小国に至る12㎞の区間となる。
 金弁蔵トンネルは長さ626m、仕上がり内空断面積87.8㎡の規模。同社では、この大断面トンネルを効率的に築造するため、大型・特殊機械の導入や、ICT(情報通信技術)の活用による施工・安全管理に取り組んでいる。
 特にICTの活用では、同社職員および協力会社幹部らにスマートフォン端末を持たせ、現場内の無線LANを経由して入坑情報をリアルタイムで把握しているほか、ICカードを利用したコンクリート打設管理も行っている。
 また、同社は金弁蔵トンネルの西約2㎞の地点で長さ161mの宝直(ほうじき)、同1404mの七ッ窪(ななつくぼ)の両トンネルも施工。宝直は既に覆工コンクリートが完了しており、七ッ窪は今秋の貫通を目指している。

仁志田昇司伊達市長(左)と永尾慎一郎福島河川国道事務所長
この日の貫通式には、同整備局の永尾慎一郎福島河川国道事務所長や仁志田昇司伊達市長、伊藤淳飛島建設常務執行役員東北支店長、稲村政彦すばる建設会長ら関係者約130人が出席。厚さ30cm程度が残った切羽上部をブレーカーで掘削すると、坑内に明るい光がさし込み、出席者から拍手が沸き起こった。

伊藤淳飛島建設東北支店長(左)と稲村政彦すばる建設会長
この後、発注者や地元関係者、工事関係者らが貫通点で握手および万歳三唱を行ったのに続き、永尾所長が「本トンネルの貫通は、霊山道路に築造される7つのトンネルで3番目となる。今後も17年度の開通に向けて全力で取り組んでいきたい」とあいさつした。
 伊藤支店長も「トンネル工事は貫通で終わりではない。七ッ窪トンネルも含め、最後まで無事故・無災害で工事を進める」と決意を表した。
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