2012/08/16

大和ハウスのフジタ買収 ハウスメーカーとゼネコンの融合

握手する大野大和ハウス社長(左)と上田フジタ社長
大和ハウス工業は、フジタの株式を取得し、子会社化することを決めた。フジタの持つ技術力、企画力、販売チャンネルと大和ハウスの提案力、ビジネスモデルを融合することで、コア事業の競争力強化、収益機会の開拓といった「成長の継続」と海外拠点の整備、海外展開の業容拡大といった「成長への布石」につながるとみている。ゴールドマン・サックスが組成したファンド「フジタ・ホールディングス」が保有するC種優先株式888万8889株、D種優先株式1000万株を500億円で取得、12月20日に株券を譲り受ける予定だ。
 フジタの海外事業は、北米・東南アジアで大和ハウスより先行しており、「その海外プラットホームを活用することで、グループとして海外事業の拡大、強化を促進することが可能になる」(大和ハウス工業)という。また、「国内でも事業施設、商業施設などのビジネスを拡大、強化することが可能」(同)。 
 大和ハウス工業は2011年4月を初年度とする中期経営計画の中で「再成長」をテーマに掲げており、業容を拡大している。一方、フジタは中国で日系ゼネコンの中でトップクラスの地位を確保しているほか、メキシコやベトナムなどでビジネス展開している。
 大阪証券取引所で会見した大和ハウス工業の大野直竹社長は「海外に強いフジタをパートナーに迎え、海外展開をより加速させたい」と説明した。さらに、傘下の大和小田急建設とフジタの関係について、「現段階では両社の間に関係はないが、今後、協力体制を構築する可能性はある」とした。
 フジタの上田卓司社長も「当社の技術力を高く評価していただいた。大和ハウス工業の強力な組織力を生かした資材調達支援などが期待できる」とメリットを強調。株式再上場は「ゴールドマン・サックスの意向もあり検討を進めていたが白紙となった」とした。

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