2012/08/20

中国・重慶で合材工場の開業式典 ニチレキ

ニチレキの中国・重慶市の合弁会社である重慶三瀝高科道路材料有限公司(三瀝公司)が、同市●(さんずいに立に口)陵区で建設を進めていた改質アスファルトとアスファルト乳剤の製造工場と本社事務所が完成し、本格的な事業活動を開始した。工場は安全や環境、消防、職業病対策など各役所の検査終了後、9月から稼働する。既に一般改質アスファルト2万tを受注しており、同社では2016年度売上高として2億3000万人民元(約30億円)を計画している。
 三瀝公司は資本金3000万人民元で、ニチレキが50%、重慶交通物資集団有限責任公司が30%、重慶搏創公路養護有限責任公司が20%を出資した。ニチレキにとっては同国で、北京路新大成景観舗装有限公司、北京市市政一建設工程有限公司、杭州同舟瀝青有限公司に次ぐ4社目の合弁会社となる。
 三瀝公司の従業員数は22人で、うち日本人スタッフは副総経理、総工程師(技術部長)、研究開発員2人の計4人。事業内容は道路と橋梁舗装にかかわる材料の製造・販売で、11年12月20日から工場と本社事務所の建設に着手した。
 工場の生産能力は改質アスが日量240t、アス乳剤が日量160t。試験室を備え、品質管理用試験機だけでなく、中国に見合う製品を開発する試験機なども導入している。試験機を含めた総投資額は約3億5000万円。
 今後はニチレキが持つ技術力、製品力、提案力と、出資各社が持つ人脈を活用した営業力を融合し、同市を中心に高品質なインフラ整備に貢献していきたい考えだ。
 9日、現地で開かれた開業式典には重慶市交通委員会、同市公路局、●(さんずいに立に口)陵区政府の関係者ら来賓を含む120人が出席した。来賓代表の祝辞に続いて、三瀝公司の小幡学董事長(ニチレキ上席執行役員事業本部副本部長兼経営企画部長、営業部長兼海外事業部長)が「工場建設には長時間を要したが、やっと完成して本日を迎えることができた。今後は技術・開発力、提案力と幅広い人脈を活用した営業力を融合した強みを存分に発揮し、質の高い道路用材料を提供し、重慶市を始めとする周辺地区の発展に貢献していく」とあいさつ。次いで、ニチレキの山内幸夫社長、小幡董事長ら12人がテープカットを行った。

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