大阪府市統合本部の地下鉄民営化・成長戦略プロジェクトチーム(PT)は、民営化に当たり地下鉄の工事や設計で現在採用している一般競争入札を指名競争入札や随意契約に変更することを想定している。経験豊富な請負者を選定することで、品質の確保や監理期間の短縮などが見込めると判断。工種やエリアごとに分割発注しているものも一括発注できるか検討する。
入札方式の変更は、地下鉄工事の経験が少ない請負者に対して必要となる指導や教育の業務が負担となっていることを踏まえ、経験豊富な請負者を指名競争入札や随意契約で選定することで、コスト削減や工期の短縮などにつなげることが狙い。
PTのアドバイザーを務める余語邦彦特別顧問は「一般競争入札にして多くの企業が参入することで、余計に手間がかかっている側面もある。例えば、機器のメーカーもさまざまなところが入ることで、作業員も操作を機器ごとに覚える必要が出るなど弊害がある」と指摘した。
事務局の京極務大阪市都市改革監は「一般競争入札から随意契約に変更するのは地方自治法の制約があるため、経営形態を変えないと難しい」と述べ、全面的な変更は民営化後になるとの見解を示した。
PTでは、今年度内に民営化に向けたプランをまとめ、2014年度に新会社の骨子を確定させた上で、15年度の民営化移行を目標としている。
『入札談合と改正独禁法Q&A』 AmazonLink
0 コメント :
コメントを投稿