2012/05/29

電気、空調、衛生設備が相互連携! 三機工業が「IEEE1888」使った接続を実証

IEEE1888の開発ボード (画像著作:Jo2lxq)
 三機工業は、国際標準のオープン通信規格「IEEE1888」通信機器・通信ソフトの相互接続を実証した。IEEE1888無線温度センサーを使って、これまで課題だった異なるベンダー間のソフトや表示装置と連携できるという。電力問題解決の糸口になるとみられるほか、IT(情報技術)を空調、衛生、電気設備などのビル設備と連携させ、快適性や利便性を追求しながら、省エネにつながる。オフィスを経営の視点から一つのファシリティーとしてとらえ、高付加価値を提案していくほか、「見える化」の標準として広く普及に努めていく。

 相互接続の実証実験は、東大グリーンICT(情報通信技術)プロジェクト(江崎浩代表)として参画、各社が提供した30種類にのぼるIEEE1888企画対応の製品、試作品を、実際に他社、他大学の機器と相互に接続することで、製造内容を検証した。
 例えば、あらゆるセンサー情報をインターネットでオンライン化するだけでなく、BEMS(ビル・エネルギー・マネジメント・システム)などに関係する情報システムをベンダーの枠を超えて連携できる。
 IPv6・センサネットワーキングコンソーシアム、NTTアドバンステクノロジ、エヌ・ティ・ティ・コムウェア、コムツァイト、三機工業、静岡大学、セイコープレシジョン、ディー・エス・アイ、東京大学、新潟大学、山口大学、ユビテックが参加した。
 実証結果を基に三機は、次のステップの課題として、制御・設計標準やダウン時のセキュリティーの担保も視野に入れている。
 IEEE1888は、次世代のBEMSやスマートグリッド向けに開発、2011年に国際標準となったオープン通信規格で、「UGCCNet」(ユビキタス・グリーン・コミュニティー・コントロール・ネットワーク)と呼ぶ。
 開発には東大のグリーンICTが関与し、日本国内ではFIAP(フィアップ)とも呼ばれている。

『スマートグリッド向け新プロトコル「IEEE 1888」の全容と省エネ戦略2011』 AmazonLink

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