2012/05/10

東北本線の平泉駅を「ゼロエミッション駅」に JR東日本

海浜幕張、小淵沢駅も検討

 東日本旅客鉄道(JR東日本)は、駅に多様な環境保全技術を導入する「エコステ」の第2弾モデルとして、東北本線平泉駅(岩手県平泉町)の改良工事に着手した。太陽光発電と蓄電池を組み合わせて活用。晴天日には駅で使うすべての電力を賄い、CO2排出をなくす「ゼロエミッションステーション」を実現する。

 駅東側の自社用地に78㌔ワット分の太陽光発電パネル約500㎡と、240㌔ワット時の蓄電池を設置。これにより、年間電力使用量の約8割を太陽光でカバーする。
 また、省エネのため、ホームや事務室の照明をLED(発光ダイオード)化する。駅舎屋根に遮熱塗装を施すことで、内部の温度を5-10度下げるという。
 改良工事は建築関係を仙建工業が担当。設備関係の施工者は今後決定する。設備の使用開始は6月末を予定している。
 エコステの初弾は、3月に稼働した中央本線四ツ谷駅(東京都新宿区)。平泉駅に続き、京葉線海浜幕張駅(千葉市)、中央本線小淵沢駅(山梨県北杜市)のエコステ化も検討している。

『「クリーン発電」がよくわかる本』 AmazonLink

Related Posts:

  • 「機動戦士ガンダム」の巨大基地をつくる! 前田建設ファンタジー営業部が新刊 秘密基地「ジャブロー」を建設  これまで、数々の夢のプロジェクトを検討してきた前田建設ファンタジー営業部。今回のテーマは、30-40歳代の人であれば少なからず影響を受けたであろうテレビアニメ『機動戦士ガンダム』だ。アマゾンの密林の地下に建造された巨大秘密基地「ジャブロー」の建設に挑戦した。 アニメの中で出てきた基地の画像からさまざまな分析をし、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を使って基地の再現も行っている。 また、建設地… Read More
  • 平泉町の中尊寺本堂を耐震補強 大林組の木造建築向け工法(上) 中尊寺本堂  大林組は、伝統木造建築を対象に「スーパー板壁工法」を開発し、世界遺産「平泉の文化遺産」の構成資産である中尊寺本堂(岩手県平泉町)の耐震改修工事に初適用した。施主の中尊寺が「既存の壁配置を変えずに耐震補強できる」独自性を高く評価して受注に至った。工事は順調に進み、3月末に竣工を迎える。大林組の鶴田信夫常務執行役員東北支店長は「平泉は歴史的に当社と縁のある地。今回の事例をアピールし、新工法を全国に広めていきたい」と意義を強調する。… Read More
  • 新入社員が高さ25メートルに挑戦 ユアテックの新人研修  ユアテックの2012年度新入社員研修が、3日から宮城県富谷町内の同社人財育成センターで行われている。今年度は2日に入社した85人が参加し、12日までビジネスマナーや各種体験学習などを受講している。9日には恒例の送電線業務体験学習があり、高さ25mの送電線模擬鉄塔に新入社員全員が体験登塔した=写真。 『鉄塔 武蔵野線』 AmazonLink … Read More
  • 平泉町の中尊寺本堂を耐震補強 大林組の木造建築向け工法(下) 工法の材料  中尊寺本堂の工事が始まったのは、2011年9月。既存の土壁などをスーパー板壁に置き換えることで、意匠性を損なうことなく、地震に強い建物に改修する。本堂は手前半分が外陣、奥半分が内陣と部屋で構成する。柱の間隔は2間(3・6m)、天井高さは一番高い内陣部で4・5m。その柱間にスーパー板壁をはめ込み、特殊ビスを使って固定する。内陣は床から天井までの壁を、外陣は小壁として上半分だけの壁を使い分けるなどによって、従来と同様の開口部を確保… Read More
  • 地盤充填技術の開発相次ぐ 東日本大震災でニーズ急増 地盤空洞への対策技術開発が相次ぐ  東日本大震災では、地盤に多くの空洞が生じた。この空洞を充填する技術の開発が建設会社やメーカーで相次いでいる。空洞はそのまま放置すると陥没する危険性もあり、早期の充填作業が欠かせない。2012年度に入り、空洞の充填工事が本格化してきていることも技術の普及を後押しする。大水深下でも適用可能なことや超高強度、小規模工事向けなど各社は知恵を絞り、新たなニーズに対応している。  大成建設は、大水深下でも適用可能な… Read More

0 コメント :

コメントを投稿