2012/05/08

坂茂による大分県立美術館の概要が明らかに! 外壁は竹工芸をイメージ

 大分県は、県立美術館基本設計の概要を明らかにした。シンプルな箱型の建物をガラスで覆い、3階の外壁やペデストリアンデッキは竹工芸をイメージした印象的なデザインを採用している。4月26日には設計を担当した坂茂建築設計による説明会を開き、市民の理解を深めた。引き続き、11月までに実施設計をまとめ、2012年度中に工事を発注する。

 基本設計案では、1階の展示室には固定した壁を設けず、可動壁により閉じた展示からアトリウムを一体的に使った展示まで、多様な展示ニーズに応えられるフレキシブルな空間とする。また、大きく開く「折り戸」を建物前面に設け、街に開かれた懐の深い空間とすることで「大分スタイル」の美術館をイメージしている。「折り戸」を気候条件に応じて開閉することで空調負荷の低減を図り、自然エネルギーを最大限活用した地球環境に優しい施設とする。
 このほか、ユニバーサルデザインの採用など誰もが利用しやすく、気軽に立ち寄れる美術館、免震構造の採用、浸水・災害を想定した電源機能の維持など高い防災性能を備えた美術館とする。
 施設規模は、地下1階地上3階建て延べ1万2623㎡。駐車場は地下を含め250台収容規模とする。
 市では、13年4月に着工、15年春の開館を目指す。建設地は大分市寿町57。

『Voluntary Architects' Network──建築をつくる。人をつくる。』坂茂 著 AmazonLink

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