2012/05/01

府知事賞に野村充氏ら 第58回大阪建築コンクール

三ヶ山学園(撮影:ナトリ光房 名執一雄)
 大阪府建築士会は、第58回大阪建築コンクールの入賞作品を発表した。大阪府知事賞部門第1部は野村充氏(野村充建築設計事務所)が設計した『児童養護施設三ヶ山学園』、同第2部は、赤木隆氏(日建設計)の『龍谷大学龍谷ミュージアム』と小幡剛也氏(竹中工務店)の『塩野義製薬医薬研究センターSPRC4』が受賞した。若手建築士を対象とする渡辺節賞は、香川貴範氏と岸上純子氏(ともにSPACESPACE)の『Dアパートメント(CASA小治郎)』を選出。同奨励賞には中西正佳氏(竹中工務店)の『神戸国際中学校・高等学校河野記念アルモニホール』が選ばれた。
龍谷ミュージアム(撮影:東出清彦)
塩野義製薬医薬医薬研究センターSPRC4(撮影:平井広行)

 今回は2009年1月から11年12月末までに竣工し、竣工検査済証の発行を受けた近畿2府4県の建築物が対象。府知事賞部門の第1部は延べ3000㎡未満、第2部は延べ3000㎡以上が対象で、応募数は21点だった。
 39歳以下の若手会員が対象の渡辺節賞には12点の応募があった。審査は小玉祐一郎神戸芸術工科大教授ら7人の委員が担当した。表彰式は30日に大阪市港区のホテル大阪ベイタワーで開く同会の総会席上で開く。

D アパートメント(CASA 小治郎)(撮影:鳥村綱一)
 受賞作品の概要などは、次のとおり(①用途②規模③施主④設計者⑤施工者、敬称略)。
 ▽児童養護施設三ヶ山学園(大阪府貝塚市東山2-1-1)=①社会福祉施設②RC一部S造3階建て延べ2090㎡③三ヶ山学園④野村充(野村充建築設計事務所)⑤東亜建設工業。
 ▽龍谷大学龍谷ミュージアム(京都市下京区西中筋通正面下る丸屋町117)=①博物館②S・RC・SRC造地下1階地上3階建て延べ4413㎡③龍谷大学④赤木隆(日建設計)⑤淺沼組
 ▽塩野義製薬医薬研究センターSPRC4(大阪府豊中市二葉町3-1-1)=①研究所②SRC一部S・RC造5階建て塔屋1層延べ4万3930㎡③塩野義製薬④小幡剛也(竹中工務店)⑤竹中工務店。
 ▽Dアパートメント(CASA小治郎)(大阪府門真市)=①共同住宅、事務所②S造3階建て延べ228㎡③鈴木昭弘④香川貴範+岸上純子(SPACESPACE)⑤パナホーム。
 ▽神戸国際中学校・高等学校河野記念アルモニホール(神戸市須磨区高倉台7-21-1)=①学校、体育館②RC・木造平屋建て743㎡③睦学園④中西正佳(竹中工務店)⑤竹中工務店。

『大大阪モダン建築』 AmazonLink

Related Posts:

  • 【建築】最優秀に藤本壮介氏 守山市の浮気保育園 滋賀県守山市は、浮気(ふけ)保育園改築の建築基本・実施設計業務の委託者選定で公募型コンペを実施した結果、藤本壮介氏(東聖藤本壮介建築設計事務所)の作品を最優秀作品として選定した。近く契約する。同氏は周辺の環境と調和した地域交流の場を提案した。次点には竹山聖氏(設計組織アモルフ)が選ばれた。2014年3月末にも設計作業を完了し、6月議会後の着工、15年4月の供用開始を目指す。  コンペには、129者が応募した。11月24日に1次審査で選定した5… Read More
  • 【再生】高島平団地を「MUJI」ブランドでリノベーション 都市再生機構とムジ・ネット(本社・東京都豊島区)が共同で取り組む「MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト」の首都圏での初弾プランとなる住宅が、高島平団地(東京都板橋区)に完成した。1972年に管理を開始し、かつては“東洋一のマンモス団地"と称された同団地を舞台に、「こわしすぎず、つくりすぎない」をコンセプトに掲げ、団地の特徴である古い柱などを空間のアクセントとして残しながら、キッチンや床材などを開発。暮らしに合わせて自由度の高い空間に… Read More
  • 【国立新美術館】未来の家テーマに「DOMANI・明日展」を開催 未来の家って、どんな家?--文化庁などは14日から、東京都港区の国立新美術館で「未来を担う美術家たち 建築×アートDOMANI・明日展」を開く。「未来の家」をテーマに、43人の建築家と8人のアーティストたちが作品を制作した。建築界と美術界の将来を担う作家たちによる多彩な表現に期待が集まる。  16回目を迎えた「DOMANI・明日展」の歴史の中で、建築をテーマに設定するのは今回が初めての試みだ。建築分野では22日に「建築家シンポジウム」を開催し… Read More
  • 【内藤廣】新国立競技場再考要望に反論! 「審査は公平だった」 事務所のHPに掲載されている文書 新国立競技場をめぐって再考を求める動きがあることに対し、国際デザイン・コンクール(コンペ)の審査委員を務めた内藤廣氏が一人の建築家として「現在の状況に対するわたくし個人の見解と危惧」を事務所のホームページ(HP)で公表した。コンペ実施の手続きや情報発信のあり方は「反省点」としつつも審査は公平に行われたと強調。また、神宮外苑地区の歴史性や景観、コスト、規模などに関する指摘には、複数の視点・切り口から反論し、「… Read More
  • 【建築】タマホームデザインコンペ 最優秀に東京芸大の森田さん タマホームは12日、東京都千代田区の帝国ホテルで第2回タマホームデザインコンペティション2013の公開審査会を開いた。「住まいの新しいベーシック」をテーマに学生や若手建築家などから785件の応募があり、最優秀賞は東京芸大大学院修士1年の森田夏子さんの作品「物語を集めるように建てる家」が選ばれた。  森田さんの作品は、自分の同級生7人からの聞き取りを元に、それぞれの「思い出の場所」をつなぎ合わせた住宅。個別の体験が集まることで、新しい体験を生み… Read More

0 コメント :

コメントを投稿