岩手、宮城、福島の震災被災3県では最初の戸建てタイプの災害公営住宅となる、福島県相馬市の「程田明神前団地災害市営住宅」が完成した。3月30日、入居者への鍵引き渡し式が行われた。木造平屋建てと2階建て合わせて46戸を整備。震災から2年を過ぎてようやく新たな生活の場が再建された。
太田大臣がカギを手渡す |
また、資材、職人不足の中で施工に当たり、工期内に完成させたとして、草野建設(草野清貴社長)に立谷市長から感謝状が贈られた。
このあと、関係者によるテープカットを行い、住宅の完成と新たな生活のスタートを祝った。
施設内覧後、会見した太田国交相は、「政府は3月7日に住まいの工程表をまとめた。復興のスピードが遅いと思われているが、1週間でも10日でも早めるよう心掛けている」と強調。今後の課題として建設資材や職人の不足を挙げた上で、「地域によって不足している内容が異なっている。きめ細かく分析して対応し、解決していきたい」と語った。
立谷市長も「この団地は平地の市営住宅跡地に建設したので早く完成させることができた。しかし高台移転となると用地取得から完成までに3年はかかる。悠長なことは言っていられない。土地取得や権利関係などの手続きの簡素化が必要だ」と語り、国に一層の支援を求めた。
今回完成した程田明神前団地災害市営住宅は平屋建てが24戸、2階建ては22戸で、ともに2LDKとなる。建設地は同市程田明神前の敷地約9800㎡。
同市では昨年8月に国の災害公営住宅事業としては被災地で初めて完成した「相馬井戸端長屋2号棟」を含め、2014年度末までに全体で約400戸の災害公営住宅を整備する予定だ。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年4月2日
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