2013/04/04

【素材】「快適くん1号窓ピタッ」オフィスの窓に脱着可能な後付け断熱パネル

NAGI(本社・千葉県柏市、佐々木英之社長)は、オフィスビルの窓に簡単に取り付けられる後付け断熱パネルの販売を始めた。単板ガラスだけの場合に比べて熱流出入を約60%低減する。軽く、取り外しも簡単で、高い断熱性とともに紫外線を99%以上カットする効果がある。中小規模の既存ビルをメーンターゲットに、初年度5000㎡の販売を目指す。
 後付け用高性能窓断熱パネル「快適くん1号窓ピタッ」は、厚さ約10mmの中空ポリカーボネートパネルをガラス面に張り付けることで、外気との間に二重の空気層を設け、室内の断熱性能を高める。
 同断熱パネルを導入した都内のオフィスでは、単板ガラスの窓と比べて空調使用時は1-2度、不使用時には約5度の差があり、冬季の不快な冷感がなくなった。空調設定温度も、以前に比べて数度下げることができ、省エネ効果も得られた。
 現場での大がかりな工事は必要なく、防水テープでふさいだパネルの周囲にカバーを取り付け、ガラス接着用ファスナーを使って固定する。カバーに付けられた柔らかい気密アームの効果で、パネル端部の熱流出入を抑えるとともに、より強固にサッシに固定できる。部材は窓の大きさに合わせて事前に加工し、現場では組み立てるだけで済む。
 光は透過するが、パネル内に仕切りがあることで外からの視線を適度に遮る効果がある。透明タイプのほか、西日対策に有効な乳半色タイプを使えばブラインドのような効果が得られる。
 耐用年数は10年以上でメンテナンスもしやすい。
 部材の標準価格は1㎡当たり9800円。幅2m、高さ4mまで対応できる。断熱対策が不十分なFIX窓、回転窓、開き窓を持つ既存ビルをメーンに断熱・省エネ対策を提案する。
 今後は、さらに詳細なデータを集め断熱効果を確認するほか、欠点である結露対策を進める。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年4月4日

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