日立製作所は、停電が発生した場合でもマンションに設置した蓄電池システムと連動し、継続運転することができるエレベーターを開発した。一定の仕様条件が合えばどのメーカーの蓄電池システムにも対応し、停電時のライフライン確保につながる。三井不動産レジデンシャルの新築分譲マンション「パークシティ南浦和」(さいたま市)に納入した。パークシティ南浦和の蓄電池システムは、平常時は太陽光発電システムと商用電源の電力を蓄電し、電力需要のピーク時間帯に放電することでマンション全体の環境負荷を低減する。
システムは、災害時の停電や計画停電時にエレベーターの電源を蓄電池システムに切り替える。
これに応じて連動制御し、今回納めたエレベーターは、自動で定格速度の分速105mを45mの低速運転に切り替える。かご内には、「低速運転中/蓄電池システム出低速運転しています」「低速運転終了/ドアが開いたらおりてください」といった具合に表示し、利用者をサポートする。
また、蓄電池の残量情報を自動判断して蓄電容量がなくなる前に最寄り階に停止するため、かご内の閉じ込めを防ぐほか、走行中に残量不足で停止した場合でもエレベーターに設置している「停電時自動着床装置」により自動で最寄り階に止まる。
停電時にはかご内の液晶画面に運転状況を表示し、利用者が安心して使用できるような情報を表示する。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年4月9日
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