2012/02/17

2年でGDP1.5%アップ/日建連が復旧・復興関連建設投資の経済効果を試算



日本建設業連合会が復旧・復興関連の建設投資が及ぼす経済効果を試算した結果、2011、12年度の2年間で名目国内総生産(GDP)を10年度に比べて1.5%引き上げることが分かった。東日本大震災の復旧・復興だけでなく、GDPギャップの解消にも寄与することから、日建連では、この建設投資を生かし、デフレ経済から脱却するための施策を集中的に実施するよう関係各方面に働き掛けていく。

16日の理事会で報告したもので、試算は建設経済研究所に委託。試算結果によると、11年度第1、3次補正予算で追加される建設投資は、11年度2兆5400億円、12年度3兆7600億円の合計6兆3000億円で、そのマクロ経済への効果は、名目GDPを11年度に2兆6000億円、12年度に4兆7000億円それぞれ引き上げ、2年間合計では、10年度比1.5%増に当たる7兆3000億円引き上げるとの結果が出た。
08年のリーマン・ショック以降、世界的に景気が低迷する中、米国は、公共事業を含む70兆円規模の緊急補正予算など積極財政で危機を脱した。その一方、日本は、輸出の不振でGDPの低迷が続いているため、日建連では、11年度第1、3次補正予算に加え、高規格幹線道路整備による全国ミッシングリンクの解消を始め、大都市圏環状道路や国際コンテナ・バルク戦略港湾の整備など成長促進型公共事業が盛り込まれた12年度当初予算を起爆剤に内需拡大を図り、デフレ脱却につなげるよう、意見交換会などあらゆる場を通じて訴えていく方針だ。

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