東鉄工業は機関投資家など向けに現場見学会を開いた。IR(投資家向け広報)の一環として実施し、アナリストやメディアなど20人超が参加した。同社が機関投資家向けに現場見学会を開くのは2010年8月以来で2回目となる。土木工事の目玉現場である「常磐快速線 利根川橋りょう改良工事」(発注=東日本旅客鉄道、施工=東鉄工業・鉄建JV)を見学した。工事の規模とともに、営業線に近接する工事での安全の取り組みなどを紹介、高い技術力をアピールした。
見学会の冒頭、宮本潤二取締役常務執行役員経営企画本部長は「当社は鉄道工事に強みを持つ総合建設会社だが、夜間作業が多いことなどからも、その仕事をなかなか理解してもらいにくい。見学会を通じて実感を持って知ってもらい、縁の下の力持ちのような仕事を理解してもらえれば有り難い」とあいさつした。
北爪和明取締役常務執行役員土木本部長が土木部門の概要を総括し、耐震工事や可動式ホーム柵などの事例を紹介した。続いて、安藤昌保常務執行役員利根川JV統括所長と山内和弘土木本部利根川JV工事所長が現場の概要を説明した。
現場事務所からバス2台で現場に向かい、右岸側から約80分かけて見学した。工事は既に橋台や橋脚の工事を終え、鋼トラス桁の架設を進めている。鋼桁全体で9100tを架設するが、約7割が完了している。トラス桁の上に移動式のトラベラークレーンを設け、桁の一部はこれを使って架設する。同社によると、トラベラークレーンを使う工事は珍しいという。
現場事務所に戻って開いた昼食会では小倉雅彦社長が「11年度は災害が多発し、業績的にも厳しい1年だった。特に第4四半期がきつかった。一方で、いろいろな仕事を着実に進めることもできた。12年度から新たな中期経営計画がスタートしたが、上を向いて仕事の幅を広げていく3年にしたい」と意気込みを語った。
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