南極での型枠工事 |
ペンギンも現れる |
今回の派遣技術者は、首都圏建築支店建築事業部リニューアル作業所の小久保忍氏。現在37歳で、自ら南極派遣を志願したという。昨年11月25日に日本を出発し、ことし3月19日に帰還した。総勢64人の観測隊のうち設営部門として、昭和基地でさまざまな施設や設備を整備するのが主な任務だ。
今回は、しらせが接岸を断念したため資材が届かず、設営計画を変更して過去に持ち込んだ資材で施工したり、計画外の作業などを実施した。小久保氏は、自然エネルギー棟の建設や作業工作棟の改修、風力発電の基礎工事などで指揮を執りながら、自らも作業に従事する“プレイングマネジャー”だった。
実際、作業に従事するのは大半が未経験者で、日によって集まる人数も異なるため、施工計画を確定しにくい。また、気温が低いため車両や重機が故障しやすいという課題もある。「地盤の大半が岩盤で、平坦地がほとんどない施工条件には苦労した」(小久保氏)という。
日本国内の現場では監督業務が中心の小久保氏にとって「自らが作業に従事することで、職人の工夫や苦労がよくわかった」と、貴重な経験になったようだ。
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