2012/04/21

安藤忠雄氏 桜満開の狭山池について魅力を語る

 狭山池まつり実行委員会、狭山池土地改良区、大阪狭山市、大阪府でつくる「狭山池さくら満開委員会」(武田博允会長)は、大阪府大阪狭山市にある大阪府立狭山池博物館で「第9回建築家安藤忠雄講演会in狭山池『街を育てる 桜を育てる』」を開いた。安藤氏は一般参加の聴衆約340人や多数の関係者を前に「地元の方々が狭山池を自分のものとして大切にする気持ちが重要で、それがさまざまなものを生み出すエネルギーとなる」と口火を切り、近況報告などを交えながら持論を展開した=写真。

 講演会の冒頭、主催者を代表して武田会長が「過去8回の講演会で、狭山池に桜を植え・育てる募金に対し、280万円が集まり、これまでに8回の植樹で515本の桜を植樹することができたのも安藤さんのおかげです。今回もグローバルな視点からのお話が聞けると期待しています」とあいさつした。
 講演に入り、安藤氏は「今後、日本はどうなっていくのか。最近では総理が交代し過ぎで、指導者の顔が見えない状態。これでは国際的な信頼は得られないのではないだろうか」と日本社会の現状を指摘した。また「もともと大阪は“官”に頼らず、“民”が強かった。しかし、今となっては“民”も“官”も信用できない時代がきている」と辛口コメントで会場を沸かした。このほか、スライド上映も交えながら、建築や街づくりの魅力などについて講演した。

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