2012/04/10

最優秀賞に神大の楠本さん 横浜の赤レンガ卒業設計展

『織込橋のつくる風景』
 赤レンガ卒業設計展実行委員会は、横浜市中区の赤レンガ倉庫で赤レンガ卒業設計展2012「RE:」を開いた。「RE:」をコンセプトに、関東圏の大学から建築学部の学生が卒業設計を出展。公開の審査講評会では、最優秀賞に楠本侑子(神奈川大)さんの『織込橋のつくる風景』を選出した。
 同設計展は総合資格学院が特別協賛した。

 卒業設計展には、13大学15学部が参加。160作品を展示した。
 審査講評会は、審査委員長を建築家の伊東豊雄氏、審査委員を大野博史氏、武井誠氏、大西麻貴氏が担当。展示作品の中から10作品を抽出し、学生によるプレゼンテーションと質疑を行った。
 審査の結果、最優秀賞の楠本さんのほか、伊東賞は待鳥絢子(法大)さんの『赤坂震災集落』、大野賞は、山口結花(横浜国大)さんの『ぽっかり漁港と子供たち』、武井賞は土屋秀正(東京理科大)さんの『輝けない都市』、大西賞は村部塁(東工大)さんの『呼吸する居城-山野地域展開計画-』が選ばれた。
 参加大学は、神奈川大、東京電機大、日大、東京都市大、法政大、横浜国大、首都大学東京、東京理科大、前橋工科大、東工大、日本女子大、昭和女子大、共立女子大の13校。


『卒業設計コンセプトメイキング』 AmazonLink

Related Posts:

  • 山嵜一也氏のコラム 「オリンピックの空気を作れるということ」 エリザベス女王専用観覧席となるQueensHouseを正面に、 乗馬場と近代五種競技が行われるアリーナ。 その一般観客席が建ち上がる 2011年後半から欧州経済が悪化し、その影響で英国の我が社でもクビ切りが始まった。契約社員は次々と社を後にし、正社員も恐々とし始める。そんな中、不敵な笑みの上司が僕の席にやってきて言った。「あなたの次のプロジェクトはオリンピックの現場」  実務経験もなく、英語の話せなかった僕は模型場から現事務所に潜り込… Read More
  • 五輪の建築は「祭りのやぐら」でしかない 山嵜一也のコラム『書を読み海を渡れ』 奇抜なモニュメント、簡素なスタジアム 「そういうことか……」のどかな田園風景から、荒々しい産業革命への場面転換。すすけた労働者たちの頭上の熱せられた鉄の五輪マークから火花が降り注ぐ。開会式リハーサルを見ることができた僕はこの瞬間、ロンドンオリンピックにおける建築の役割を明確に理解した。オリンピック誘致にかかわってから7年。開幕まであと1週間を切った晴れた夕暮れの日のこと。  初めてオリンピックパークに足を踏み入れたのは1年前。競技場の外観… Read More
  • ロンドンが直面する「オリンピックの盛り上がり」とは? 巨大な五輪マークが設置されたタワーブリッジを望むロンドン橋から。 世界の金融街バンクで働く通勤者も、 旅行者に混じってカメラのレンズを向ける  1年前、オリンピックチケットの販売が始まった。住み慣れた街に64年振りのスポーツの祭典がやってくる。同僚の多くがウェブ上で抽選に申し込んだが、なかなか手に入らない。それゆえ、祭りへの参加意識は薄い。また、経済が不安定な中、1年後の生活がどうなるかなんて分からない状況。正直それどころではなかった心境で… Read More
  • 建築家山嵜一也の『書を読み海を渡れ』 違う言葉を話す時に考えていること 記録としての議事録、メールなどは後で読み返せるものの、 その分、膨大な書類を作成しなければならない 『俳句への道』 高浜虚子 著  建築の仕事を選んでいなければ、海外に出られなかったかも知れない。職場での図面、模型、CGなどは職業上の“共通言語”となり、言葉の問題があった時は何度も助けられていた。しかし、目の前で鉄、ガラス、コンクリートが建ち上がる施工現場でのやり取りは、瞬発力、言い回し、アイコンタクト、タイミングなどが必要となる。そのよ… Read More
  • 【山嵜一也の書を読み海を渡れ(20)】不便利な生活することの利点 ロンドンの通勤電車内 帰宅途中の通勤電車で在留邦人をよく見かける。英国で生活するアジア人として表情は似てくるものの、日系の新聞や文庫本を読んでいるので見分けられる。違う言語環境で揉まれた1日の疲れも母国語のシャワーを浴びればリフレッシュできる。手の隙間から見える書籍のタイトルになんとなく目が行く。「日本を離れるとそういう本を読みたくなりますよね。お疲れさまです」。心の中で呟く。  英国で生活しながらも、日本語環境を手に入れることが容易に… Read More

0 コメント :

コメントを投稿