2012/04/26

福島第一原発で海側遮水壁に本格着工 水面埋立免許が交付

 東京電力は25日、福島第一原子力発電所1-4号機の既設護岸前面に設置する遮水壁の本格施工を開始した。これまで、測量やボーリング調査などの準備工事を進めてきたが、20日付で福島県から公有水面埋立免許が交付され、本体着工に必要な手続きが整った。施工は港内側の第1工区を鹿島、港外側の第2工区を前田建設工業が担当。2014年7月をめどに、全工程を完了する計画だ。

 遮水壁は建屋内滞留水が地下水に流出した場合、海洋汚染の拡大を防ぐことを目的に、十分な遮水性を持つ鋼管矢板を地中の難透水層まで打ち込んで構築する。
 施工延長は約780mで、設置本数は約600本。鋼管矢板の仕様は直径1100-1200mm、管長18-27m、管厚12-22mmとなっている。
 施工に当たっては、作業船による海上施工と陸上機械による桟橋施工を並行実施し、工期短縮を図る。
 既設護岸と遮水壁の間は埋め立てる。ここに地下水ドレンを設置し、地下水位を平均潮位以下に保つことで、地下水が海洋に流出しないようにする。埋立面積は約1万4000㎡で、土量は約6万m3を見込む。
 施工中は作業船の出入りなどにより、シルトフェンスを週2回程度開閉する必要がある。開閉時は通常の放射線モニタリングに加え、港口部と物揚場前面の地点でもモニタリングを実施する。

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