2012/09/07

現場特化商品を大集合! アスクルが新戦略

オフィス用品の通信販売を手掛けるアスクル(本社・東京都江東区、岩田彰一郎社長)は、建設、製造、物流現場向けに特化したオリジナル作業用品「現場のチカラ」を、積極的に事業展開している=写真。当初の約100アイテムから、現場の声を聞きながらアイテム数を増やしていくことで、「3年以内には300億円の売り上げを達成したい」(宮澤典友BtoBカンパニーMRO事業本部執行役員事業本部長)考えだ。
 「現場のチカラ」は工事現場や工場、物流現場でよく使われる軍手、両面テープ、ブルーシート、カラーコーンなど、汎用性の高い用品の品ぞろえでスタートした。低価格にこだわったベーシックと、品質にこだわったプロ仕様の2つのラインで構成する。例えば、発注担当者が価格を重視して購入する軍手はベーシック、現場でプロが指名する素材やスペックで作られたものはプロ仕様となる。ただ、ベーシックラインでもメーカーとの協働によって確かな品質を確保している。
 同社が現場に着目したのは、「文具・事務用品などの市場規模が1兆5000億円から2兆円であるのに対し、現場向け用品も含めた間接材市場全体はその10倍はある」との見方による。また建設業では、新たに現場事務所を作った場合、製品ジャンルごとに事務所近くにある購入先を探す必要があることから、「一括してやってもらえれば助かる」というニーズがあったことも、この事業を始めるきっかけとなった。離島を除いて、午前11時までに頼めば当日に、それ以降でも翌日に届くという配送システムもメリットとして訴えていく。
 アイテム数も「現場の困りごとを聞きながら増やしていく」方針で、「作れるものはオリジナル製品として形にしていく」。最終的には「数万点規模を目指す」としている。現在、同社が提供しているアイテム数は約26万点に及ぶ。
建設通信新聞 2012年9月7日3面

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