2013/07/03

【技術】津波と地震を同時再現! 港空技研の大規模津波水路振動台


国土交通省の港湾空港技術研究所(高橋重雄理事長)は1日、神奈川県横須賀市長瀬の研究所内で「大規模津波水路振動台増設工事」の完成披露式を行い、振動台を使い地震と津波の複合災害のデモンストレーションを公表した。完成した水中振動台工事は五洋建設が施工した。

式典では、高橋理事長が「当研究所は1960年のチリ地震津波以来、津波の研究に力を入れて2004年に津波防災センターも設立した。だが東日本大震災は衝撃的で、地震と津波の複合災害への研究が求められていた。今回完成の施設を使い、さらに実験・研究を進め、しなやかなレジリエントな社会をつくることに貢献していきたい」とあいさつした。
 来賓として梶山弘志国土交通副大臣、小泉進次郎、古屋範子両衆院議員が祝辞を述べた。会場には山縣宣彦港湾局長、池上正春関東地方整備局副局長、越智修五洋建設執行役員東京土木支店長などが参加した。
 公開デモでは波高最大3.5m、津波高2.5mを再現できる実験水路を使い、震動台のボタンを押して地震を起こし、次いで津波が防潮堤を押し倒す模様を披露した。梶山副大臣は「この施設を十分活用して複合災害のメカニズムを解明し、それを防ぐ防波堤の構造も含め検討し、想定される地震・津波に対して早急に対処したい」と今後の展開を述べた。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年7月3日

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