2014/08/12

【コマツ】68年南極点に到達したKD60型雪上車2台が機械遺産に

コマツは、第9次南極観測隊の極点往復プロジェクトで、1968年に南極点に到達した南極観測雪上車「KD604」と「KD605」が日本機械学会の14年度機械遺産に認定されたと発表した。同社の製品としては、ブルドーザー「G40」(小松1型均土機)に続き、2度目の認定となる。写真は1968年12月19日に南極点到達のKD60雪上車。

 63年に文部省(現文部科学省)の要請を受けて開発したKD60型南極観測雪上車で、南極点に到達した3台のうちの2台。極低温や南極特有の雪面環境に対応するため、試行錯誤の末に開発した。世界初の南極隕石発見にも貢献し、後継機が開発されるまでの間、南極内陸調査の主役になった。KD605はこの後も使用され、日本が南極で使用した雪上車としては最長の総走行距離1万7000㎞を達成している。
 日本機械学会の機械遺産は、歴史に残る機械技術関連遺産を保存し、文化的遺産として次世代に伝えることを目的に07年に創設した。KD604は国立極地研究所南極・北極科学館(東京都立川市)、KD605は白瀬南極探検隊記念館(秋田県にかほ市)に保存、展示公開されている。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

Related Posts:

  • 【技術裏表】膨らむ塩ビが管内部に密着! 老朽化マンションの横主管に非開削対応 積水化学工業がマンション共用排水管の更生技術「リノベライナー工法」を開発した。共用排水の立て主管下部から最初のマスまでの横主管部分に対応した技術で、楕円形の硬質塩化ビニル管を折りたたんで加熱しながら管内に挿入し、蒸気で円形復元させ、エアで管内部に密着させる。90度の曲部もしわなく更生できる優れものだ。  分譲マンションのストックは約590万戸となり、このうち築30年以上は約140万戸に達する。これら老朽化マンションでは横主管の損傷が激しい… Read More
  • 【現場の逸品】デザイン済みの「現場用」屋外専用ステッカー ヒサゴ ラベルシールメーカーのヒサゴ(名古屋市)が屋外専用ステッカーシールの販売を始めた。東京営業課の安達真人=写真=さんは新商品『ピタロングステッカー』を手にとり、満面の笑みを浮かべながら「建設現場の方々に意見をうかがいたい」と呼び掛ける。足元注意や立入禁止など工事現場で要望の強いマーク全20アイテムを取りそろえた。  そもそも屋外用シールのニーズは以前からあった。これまで同社は強粘着の糊(のり)を使う屋外用タイプのラベルシールを商品化していた… Read More
  • 【UD推奨品】マンホール蓋から情報発信! 日之出水道機器の「デザインストリーマー用プレートセット」 佐賀県の2014年度ユニバーサルデザイン推奨品に日之出水道機器の「デザインストリーマー用プレートセット」が選定された=写真。  同商品は、マンホールの鉄蓋に都市や地域のPR情報を盛り込んだデザインプレートを貼り付けることで、地域活性化や防災などの情報発信ツールとして活用できる。プレートは取り外しが可能で、目的に合わせてさまざまな用途に使用できるほか、QRコードやAR(拡張現実)との組み合わせでモバイルデバイスを利用した活用もできる。 価格は… Read More
  • 【技術裏表】多機能24時間マンション換気システム、価格を3分の1に! ナスタ 建築金物メーカーのナスタ(東京都中央区)が、新たな室内換気口製品の販売に力を注いでいる。2003年の建築基準法改正で住宅の換気基準が強化される前から、24時間換気の考え方を取り入れていた現行製品は高級ゾーンのロングラン商品として採用されている。「この性能を維持しながら、価格を3分の1に抑えることに成功した」と、設計開発部設計課の河地竜一課長は新製品への手応えを口にする。屋外換気口も高機能化し、マンション市場の開拓に向け、内と外の一体的な売り… Read More
  • 【女性専用】嬉しい機能満載! 大成建設らヘルメットとフルハーネス安全帯開発 大成建設は、谷沢製作所(東京都中央区、谷澤和彦社長)と現場で働く技術者・技能者の意見を反映した女性専用のヘルメットとフルハーネス安全帯を共同開発した。大成建設は開発したヘルメットなどを同社の現場に順次導入し、より働きやすい環境を構築することで女性の躍進を後押しする。開発した商品は、機械工具卸商社のトラスコ中山が建設業で働く女性向けの商品を集約した「なでしこPRO TOOLカタログ」に掲載しているほか、アスクルの企業向け一括購買サービスを通じ… Read More

0 コメント :

コメントを投稿