2014/08/20

【ダム写真集】新ジャンル確立か!? ダム協、愛好家がぞくぞく発刊!!

日本ダム協会がホームページ写真コンテストの応募を始めたのが2003年。以来毎年回を積み重ね、昨年で第11回となった。この間の応募作品は2779点、うち入賞は150点を数える。この入賞作品150点をすべて掲載した『美しい日本のダム』が発刊された。コンテストで審査委員長を務めてきた土木写真家・西山芳一氏は「応募作品が年を経るごとにそのクオリティーを上げている」とし、「“ダム写真”といったジャンルを確立できそうな勢いだ」と講評を寄せている。

 一方、阿久根寿紀、神馬シン、宮島咲、琉の4人のダム愛好家による写真集が『ダムを愛する者たちへ』だ。それぞれが現地に足を運んで撮りためた中から全36基を選び、これに思い思いの文章を添えた。「十人十色ならば、ダムも十基十色」(宮島氏)。ダムを機能的に、あるいは美術館の作品のように眺める、背景にある歴史を感じる。ダム愛好家の審美眼に浸る一冊と言える。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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