2015/07/26

【ひろしま建築設計コンペ】U-40、学生のダブル開催! ともに「公衆トイレ」設計案募集! 9/28まで

地元の若手建築家に活躍の場を提供しようと、広島県は県内に在勤する40歳以下の1級および2級建築士を対象とした公開コンペを実施する。「ひろしま建築設計コンペU-40 2015」と銘打ち、実際に広島港宇品地区に建設する「旧広島みなと公園トイレ」の設計案を募る。最優秀作品の提案者には実施設計を委託。設計者として提案作品を実現してもらう。コンペのテーマは「小さな建築の可能性」。建築家の小嶋一浩氏(シーラカンスアンドアソシエイツ代表)が審査委員長を務める。

 広島県は、魅力ある建築物創造に向けた人材育成の新たな試みとして、県内の若手建築家を対象とした「ひろしま建築設計コンペU-40・2015」を開催することを発表した。40歳以下を対象とし、若手に活躍の場を提供するとともに、公共建築物の実績づくりを支援する試みだ。広島市内の宇品地区に整備する「公衆トイレ」を対象建築物として設計案を募集する。応募登録申込は8月28日まで土木建築局営繕課営繕企画グループで受け付ける。応募作品提出期間は同31日から9月28日まで。10月上旬の1次審査で入選案5点程度を選定し、11月8日の公開プレゼンテーションを含む最終審査を経て、最優秀作品1点、優秀作品2点、入選作品2点を決定する。

 今回の若手建築家のコンペに合わせ、ことしで3年目を迎える「ひろしま建築学生チャレンジコンペ2015」も同時開催する。応募受付や作品選定までのスケジュールはU-40と同じ。対象建築物も同様に公衆トイレで実施する。両建築物とも港湾空港部で進める広島港宇島・出島地区にぎわい創出の取り組みの一環となる。
 両コンペの審査には、建築家の小嶋一浩氏(シーラカンスアンドアソシエイツ)を委員長に、県が推進する広島型建築プロポーザルで実績がある土井一秀(土井一秀建築設計事務所)、吉田豊(吉田豊建築設計事務所)両氏を招くほか、県の西尾保之土木建築局港湾空港部長、宮地正人土木建築局建築技術部長で構成する。
 両コンペの共通テーマは「小さな建築の可能性」。審査委員長の小嶋氏が設定した。小嶋氏は「どんなトイレであれば、まちの可能性にも働きかけられるでしょうか。クリエーティブで、かつ実現可能性のある建築を期待します」とコメントを寄せている。
 担当教授の指導、審査委員の助言を受けながら実施設計と工事監理の監修を担う学生コンペと異なり、U-40は「旧広島みなと公園(広島市南区宇品海岸1)トイレ新築その他工事に伴う実施設計委託」として契約する。21日に手続き開始を公告した。
 参加資格は、測量・建設コンサルタント業務の「建築一般」「意匠」の認定を受け、1級または2級建築士事務所の登録がある県内事務所であることなどを求めている。
 一方、学生コンペの対象建築物は「御幸松広場トイレ(南区宇品海岸2-1307-20)」。応募対象要件は、県内に所在する大学、大学院、短期大学、高等専門学校、専修学校、各種学校の建築関連学科に在籍する学生とし、個人でもグループでも参加可としている。
 両施設とも平屋建てとし、規模は30㎡程度。構造の指定はない。
 会見した湯崎英彦知事は「今回は2つのコンペのダブル開催となる。将来を担う若者に、自分の作品を著名な建築家の皆さんに審査してもらい、実現できるチャレンジの場を提供できるものと考えている」を開催の趣旨を説明するとともに、多くの応募に期待を寄せた。
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