2012/07/11

山本理顕設計工場に決まる 横浜市立大の新付属校舎設計提案競技

自然エネルギーも積極利用する提案
 横浜市建築局は、横浜市立大学金沢八景キャンパス再整備に伴う、新付属校舎(仮称)新築工事設計業務委託の公募型プロポーザルを実施した結果、受託候補者を山本理顕設計工場に特定した。月内に契約する。同社の提案は、学生の姿や活動そのものが大学のシンボルとなる「student office」のコンセプトや機能配置が高く評価された。プロポーザルでは、提案書を提出した17者のうち、5者が1次審査を通過した。次点は湯澤建築設計研究所だった。

◇「シンプルで透明感」を評価

 山本理顕設計工場は、「student office」など3つの空間構成の組み合わせによる新たな教育空間創出をコンセプトに、学生の動きそのものがシンボルとなるファサードの採用によって、シンプルで透明感のある建築デザインを提案した。
 配置計画では、新付属校舎は可能な限り北側に寄せ、隣接する交流プラザとの間に豊かな既存樹木を利用した「森の広場」を設置。広場から学生の活動が見えるよう新付属校舎を配置することで、コンセプトを実現する。
 構造、設備面では、構造体へのPCと鉄骨採用による工事騒音の低減、太陽光を始めとする自然エネルギーの積極的利用などを提案している。
 業務概要は、新付属校舎新築の基本・実施設計。老朽化しているS造2階建て延べ1319㎡の既存付属校舎を建て替える。建て替え後の規模はRC造4階建て延べ約3900㎡を想定している。
 設計期間は基本が13年3月22日まで、実施が同4月初旬から同12月末までを予定している。
 14年度の着工、15年度の完成を目指す。建設地は金沢区瀬戸22-2。
 プロポーザルの1次審査通過者(受託候補者、次点除く)はワークステーション、金子設計、飯田善彦建築工房だった。

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