(左から)アコシュ・フェメター氏、ビクター・バルコニ氏、ベンツェ・コバーチ氏 |
日本から先行発売する背景には、大林組、NECと共同で構築した『スマートBIMシステム』が契機になった。もともと同社にはクラウドを使ったコラボレーションシステムの構想があり、それに大林組がいち早く反応した。このアライアンスが商品化のステップになった。
日本法人グラフィソフトジャパン社長のベンツェ・コバーチ氏は「実は鹿島や日建設計を始め多くの企業からも意見をもらえたことは大きかった」と振り返る。開発時からユーザーに協力を求め、より良い製品を追求する同社にとって、BIMcloudは、まさに日本ユーザーの成長が原動力になった。
プラットフォームに関係者が集う仕組み |
日本のゼネコンや大手設計事務所では、数多くのBIMプロジェクトを抱える企業が増加している。これまでは情報共有の中に、外部関係者は入りにくかった。プロジェクト単体ではなく、それら全体を統合管理できる点がBIMcloudの強みだ。大林組、鹿島、日建設計の3者が試行導入に踏み切っているという。
「その消化能力の大きさに注目してほしい。海外へのアウトソーシングもやりやすくなるはず。これは何も大手企業だけのシステムではない。むしろBIMサーバーの活用は、少数精鋭の中小企業の方が利用価値が高い。セキュリティー面も含め自社でカスタマイズしないで済むことがクラウドの利点でもある」とコバーチ氏は力説する。
海外での発表は6月以降。BIMソフト『ArchiCAD18』の発売に合わせる予定だ。「最新版は多くの新機能を盛り込むが、クラウドの活用を想定したツールになることは間違いない。プロジェクト関係者とのコラボレーションはこれまで以上に簡単になる」と、ビクター氏は自信をのぞかせる。
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