2014/05/14

【この人】冨田陽子さん(新潟県土木部都市局長)砂防とまちづくりは共通


冨田陽子さん(新潟県土木部都市局長)

 

4月1日付で北陸地方整備局神通川水系砂防事務所長から新潟県土木部都市局長に就任。都市政策分野に携わるのは初めてだが、「まちづくりを通して安全で快適な暮らしを維持するとともに、それを未来に引き継いでいかなければならない。地域の思いに心を寄せて、その実現を支援していきたい」と抱負を語る。
 具体的には、各地域振興局地域整備部と連携しながら、「まちづくりの現場となる市町村や住民とのコミュニケーションを大切にし、柔軟な対応を図っていく」考えだ。職員には、「情報が物ごとの判断基準として重要になるので、お互いに議論を重ねて認識を深めてほしい」と求め、風通しのよい職場づくりに努めるという。
 筑波大(第二学群農林学類)入学時はバイオテクノロジーのエンジニアを目指していたが、「砂防の講義でその役割に感銘を受けた」のがいまの道を選んだきっかけ。
 1988年3月同大卒後、同年4月建設省(現国土交通省)入省。中部整備局富士砂防事務所長、国土技術政策総合研究所砂防研究室主任研究官などを歴任し、砂防のスペシャリストとして職務を全うしてきた。近畿地方建設局六甲砂防工事事務所時代には、兵庫県南部地震の山崩れの復旧・復興に尽力し、地域防災の重要性を痛感。「そういった観点から見れば、砂防とまちづくりは共通している」と話す。
 (とみた・ようこ)新潟県の印象については、「女性が元気で明るい。特に若い人はオシャレ」と笑みをこぼす。趣味は読書と裁縫。鹿児島県出身。1966年3月19日生まれ、48歳。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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