HAK(川崎市宮前区、秋田憲二代表取締役)が意匠設計を手掛けた賃貸集合住宅『bianco cubo』が完成した=写真。10層の異なる床レベルで構成される12戸の住宅は、スキップフロアで新たなスペースをつくり、住宅内に立体的で変化に富んだ空間を生み出している。構造設計はトクヤ建築設計事務所、設備設計はZO設計室、施工は北芝建設が担当した。
建設地は、駅から徒歩約4分の商業地域。北側に二ヶ領用水という古くから地域の人々の生活を支えてきた人工用水路が流れ、用水路を挟む道路沿いには、しだれ桜が並び、各所に親水空間がつくられて心地よい緑道が続く。
内観 |
秋田代表は、「住戸の居室は北側に向けなければならなかったが、この緑道を取り込むように計画することで賃貸の方位として不利な立地条件を生かせると考えた」と振り返る。40坪程度の敷地は採算上、容積率の制限内で最大のボリュームが求められた。「そこで建物中央にコアを配置し、折り返し階段の踊り場から住戸へアクセスする住戸構成にして共用部をコンパクトに納めた。半階ずれたアプローチによって生まれる余剰0・5層のスペースは、DEN(隠れ家)やロフトとして住戸内に付与し、立体的で変化に富んだ空間をつくり、住戸面積からは想像できない広がりを体感できるようにした」という。
さらに「開口部を意図的に操作せず構造体として必要な部分以外を開くことで、建物が本来持つ素の美しさを住人にも体感してもらえるのではと考えた。一見、スケールオーバーにも見える大きな開口部は、窓でもなく壁でもないあいまいな領域を生みだし、不思議な錯覚をもたらしてくれる。必然から発生する要素を素直に受け止め丁寧に積み上げた白い箱は、自然と周囲に溶け込みながら住人とともに、さまざまな色に育っていくだろう」と期待を寄せている。
さらに「開口部を意図的に操作せず構造体として必要な部分以外を開くことで、建物が本来持つ素の美しさを住人にも体感してもらえるのではと考えた。一見、スケールオーバーにも見える大きな開口部は、窓でもなく壁でもないあいまいな領域を生みだし、不思議な錯覚をもたらしてくれる。必然から発生する要素を素直に受け止め丁寧に積み上げた白い箱は、自然と周囲に溶け込みながら住人とともに、さまざまな色に育っていくだろう」と期待を寄せている。
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