国土交通省関東地方整備局と東京都、東日本高速道路会社、中日本高速道路会社は5日、世田谷区大蔵地先の東名ジャンクション(JCT、仮称)予定地で東京外かく環状道路(外環、関越~東名)の着工式を開いた。
主催者を代表してあいさつした羽田雄一郎国土交通相は「国交省では大都市圏の環状道路整備を積極的に進めている。本日、工事の槌音が高く鳴り響くことになったことは関係者のご支援とご協力のたまものだ。今後、早期開通に向けて事業を着実に推進する。開通していない区間、いわゆるミッシングリンクの解消は首都圏のみならず、わが国の浮沈を握る大きな課題でもある」と述べた。
一方、石原慎太郎東京都知事は「外環は東京の道路ではない。国家のための道路だ」と集中・集積が進む首都圏にとって欠かすことができない道路整備であることを強調。「外環が何とかまた一歩踏み出したことは東京にとってもうれしいことだ。日本全体の経済の活性化に絶対に必要な事業だ」と本格着工を喜んだ。
2020年の完成を目指す外環(関越道~東名高速間)は地上部への影響を抑えるため、大深度地下を活用して大断面(直径約16m、3車線)、長距離(約16㌔)で実施する大規模プロジェクト。外環を含めた首都圏3環状道路の整備は、交通渋滞の緩和や経済的効果にとどまらず、道路ネットワークの強化による震災時の避難路や物資の緊急輸送機能の確保など防災面での効果も高いと期待されている。
建設通信新聞 2012年9月6日4面
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