日本建築学会大会(東海)が12日、名古屋大学東山キャンパスを主会場に開幕した。「建築の原点-自然と向き合う」をメーンテーマに、社会の要請に建築がどう応えるのか、14日までの3日間にわたる学術講演会や研究集会を通して明らかにする。
同日開いた開会式で和田章会長は「これまで、日本も欧米のように自然を閉じこめる、自然に打ち勝つという方向で進んできたが、東日本大震災の被害を受け、もう一度原点に返ることが大事だと感じている。次の日本をどうしていくのか、総力を挙げて議論する。また、自然と向き合う中で、建築だけの議論では足りない。分野の垣根を外して日本をつくらなければならない」と、土木学会など他領域との連携の必要性を述べた=写真。
来賓として出席した大村秀章愛知県知事は「防災・減災の観点から、自然に向き合うことは非常に重要となる。名古屋から新たな建築の方向を見いだせる大会にしてほしい」と祝辞を述べた。12日は特別シンポジウム「今のままでいいのか、日本の建築教育」が開かれた。専門性を持ちながら社会性を持つ人材の育成が求められ、建築の領域にくくられない教育の重要性が指摘された。
建設通信新聞 2012年9月13日1面
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