マンションなどRC建築物のサッシを樹脂剤で固定するYKKAPの非溶接工法が注目を集めている。2011年1月から営業を開始し、年間20億円の受注を目指していたが、12年度からは適用範囲を玄関ドアやエントランスなどにも拡大し、年間の受注目標を50億円に押し上げる同社のヒット技術となった。
一般的なアーク溶接では火災リスクがあることから、粘性のある高強度樹脂剤の硬化によって接合する方法を考案した。非溶接の利点が受け入れられ、新築工事だけではなく、小学校などの改築工事でも採用され始めている。
現場の中には、周辺住民に向けて仮囲いや防護ネットに非溶接の取り組みを紹介する動きがあり、工事を請け負った施工者は安全と省エネの両面から同社の技術を高く評価している。
注入した樹脂は5分程度で硬化するため、施工性も優れている。設置作業では埋め込みアンカーや鉄筋材、電源が不要になり、コスト負担の軽減にもつながる利点がある。電気を使わないため、作業員にとっては雨天時の感電の心配もない。
建設通信新聞 2012年9月19日18面
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