2012/09/14

U-30若手建築家7組が建築展 AAFが6日まで開催

NPO法人アートアンドアーキテクトフェスタ(AAF)の「30歳以下の若手建築家7組による建築の展覧会」が7日、大阪市住之江区のアジア太平洋トレードセンター大阪デザイン振興プラザで開幕した=写真。29日には石上純也氏、藤本壮介氏など6人のゲスト建築家を招いて記念シンポジウムも開く。
 参加する若手建築家は、海法圭氏(海法圭建築設計事務所)、久保秀朗氏(久保都島建築設計事務所)、小松一平氏(小松建築設計事務所)、関野らん氏(SRAN DESIGN)、能作文徳氏(能作文徳建設設計事務所)・能作淳平氏(能作淳平建築設計事務所)、増田信吾氏・大坪克亘氏(増田信吾+大坪克亘)、米澤隆氏(HAP+associates)の7組。
 海法氏は『米屋プロジェクト』と題し、福島県須賀川市稲田地区のまちづくりを提案している。積極的に稲田地区を徒歩でめぐることができる「花のみち」を地区内外に設置するなど、生き生きとした暮らしの基盤づくりを提唱している。
 久保氏は『Loof Top Community Project』と銘打った分譲住宅の提案を展示した。8戸が密集している提案で、屋根を隣宅に接続し、アクセスしやすいルーフテラスを構築している。
 小松氏が展示するのは『擁壁から立つ家』と題した、道の両側に擁壁が建つ造成地における住宅計画。地盤を段々状に改良し、壁の配置をランダムにすることで周囲に開き、外部に近づく開放的な住宅としている。
 関野氏は、墓地の計画を展示した。『新たな葬送のための墓地』と称するこの計画は、「樹木葬」という埋葬形態で、樹木の配置を考慮し、周囲の墓石を気にせず故人と向き合える空間を構築している。
 能作文徳氏と淳平氏は『9project』と題し、生家をゲストハウスにリノベーションした「石瀬のゲストハウス」など、大きな開口部を持ち、まちに開かれたプロジェクト9点を展示。
 増田氏と大坪氏の『躯体の窓』は、RC造2階建て住居の改修プロジェクト。建物南側外壁に窓・サッシを設置している。南側側面全体を覆うため、コンクリートの劣化防止にも役立つとしている。
 米澤氏は『パラコンテクトアーキテクチャー』と題し、岐阜県関市の大屋根を持つ軸組み住宅や白い矩形の居室を組み合わせて、相互の関係を結ぶ住宅など、多義性を有する作品4点を展示している。会期は10月6日まで。入場料は1,000円。
建設通信新聞 2012年9月14日11面

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