竹中工務店など5社は、福島県南相馬市の除染作業に小型高圧路面洗浄車「NILFISK(ニルフィスク)サイクロンCY5000」を国内で初めて導入する=写真。海外で空港滑走路などの洗浄に使われている幅1.4mのコンパクトな作業車両で、高圧水で洗浄すると同時に排水を回収できる。人力での洗浄に比べて10倍以上の効率を発揮する。10月から本格導入する予定だ。
新たな洗浄車の投入を決めたのは、竹中工務店と竹中土木、安藤建設、千代田テクノル、日本環境調査研究所の5社。竹中工務店JVは、同市から道路約1000㎞の除染業務を受注している。
洗浄車メーカーは、デンマーク資本のニルフィスクアドバンス(横浜市)。給水と排水それぞれのタンクを備え、28メガパスカルの高圧水で洗浄と排水回収を同時に行う。サイズは長さが3.9m、幅1.4mと、従来の排水性舗装機能回復車に比べてコンパクトなため、狭い道路などでも使うことができる。
竹中技術研究所の試験によると、アスファルト表面に堆積したじんあいに放射性物質が比較的多く含まれ、これらを素早く回収することが高圧洗浄除染のポイントとなるという。こうした試験も踏まえて新たな洗浄車の採用を決めた。
既に同市で実証試験を行い、一定の除染効果を確認している。10月から本格運転を開始する予定だ。
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