2014/10/09

【三菱地所設計】コミュニケーションが鍵! 知的生産性向上させる新オフィス始動

「人」が財産となる建築設計事務所にとって、オフィスの快適性や知的生産性をどう向上させるかという問題は重要な経営戦略になる。三菱地所設計は4月にスタートした中期経営計画の基本戦略に「創造的なワークスタイル確立のための職場環境づくり」を掲げ、8月から新オフィスにおける業務を本格的に開始した。オフィスデザインはメック・デザイン・インターナショナルが担当した。写真は「スタジオ」。

 新オフィスは入り口の「エントランスギャラリー」、執務空間の「オフィス」、コミュニケーションスペースの「スタジオ」の3つの空間で構成する。新オフィスへの移転プロジェクトに携わった松田貢治建築設計四部副部長は「柱が多く、天井が低いビルであっても広がりを感じられるデザインを目指した」という。

エントランスギャラリーは鏡面を多用している。壁面には作品を展示していく
開放感のある空間を生み出すために「エントランスギャラリー」には鏡面やガラス、「オフィス」は高さを統一したパーティションとキャビネット、「スタジオ」はスケルトンの天井をそれぞれ使用した。築後50年のビルでありながら明るく空間の広がりを感じさせる。

オフィスにはフロアを横断できる見通しを確保。柱には著名な建築家の名前が書かれている
現在オフィスでは約670席を使用。将来的な人員増に対応するため、1人当たりのデスク面積を縮小したほか、収納スペースを減らすため紙媒体資料の大幅な削減に着手し、資料を社員同士で共有化したことで約800席まで確保できる。
 一方で打ち合わせ可能なスペースを大幅に拡充し、コミュニケーションを生み出す工夫を凝らした。大澤秀雄専務執行役員は「設計事務所らしい職場環境とは、どれだけコミュニケーションできるかに掛かっている」と語る。
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