2014/10/10

【建築】「透かし彫り」で伝統工芸美をエレガントに表現 銀座5丁目再開発計画

サッポロ不動産開発とつゞれ屋(本社・東京都中央区、佐野勝巳社長)は、東京都中央区のサッポロ銀座ビルとファイブ銀座ビルを一体的に建て替える「銀座5丁目再開発計画」の概要をまとめた。
 銀座4丁目交差点に面した隅切り部にエントランスを配置し、街との調和性の高い開かれた施設とする。規模はS・SRC造地下2階地上11階塔屋1層延べ7082㎡。2015年2月に着工し、16年5月中旬の完成を目指す。設計は大成建設が担当。施工者は未定。

 外観はクライン・ダイサム・アーキテクツのデザインのもと、銀座の街並みや景観との調和を意識。伝統工芸の持つ美しさを「透かし彫り」の技法をイメージし表現している。上に向かって伸びる曲線のモチーフにより上昇感・高揚感ある柔らかでエレガントな表情を醸成。一方、低層階はガラス張りにより開放性とまちとのつながりを確保。7階部分には用途構成、外観デザイン上の区切りとなるテラスを配置し、周囲の建物のスカイラインとの調和を図っている。
 1、2階は展示場、3-6階は物販店舗、地下1、2階と7-11階には飲食店舗がテナントに入る。地下1階では従来施設と同じように、地下鉄銀座駅、隣接する銀座コアと連絡通路で接続する予定。
 建設地は銀座4丁目交差点付近の銀座5-1-1ほかの敷地643㎡。このうち558㎡を建築面積に充てる。
建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら

Related Posts:

  • 【2017・変わる建設産業】ディベロッパー プロジェクトの事業大型化 迫られる生産性向上  東京都心部では、大型の民間開発事業がめじろ押しだ。プロジェクト1件当たりの開発規模が大きくなったのも最近の傾向だが、その背景には国家戦略特区の都市再生事業を始めとした容積率の緩和トレンドがある。画像は臨海副都心有明北地区地区計画の外観イメージ ◆容積率の緩和トレンド  一方、「小さなことのようにも見えるが、意外と効果が大きい」とディベロッパーの開発担当者らが口をそろえるのは、エレベーターシャフト部分を容積率に不算入できるようになった… Read More
  • 【神奈川士会】「建築甲子園」特別賞の神奈川工業高校に表彰状 密度高い作品を高評価  神奈川県建築士会は、第7回(2016年)高校生の「建築甲子園」神奈川大会で特別賞に輝いた県立神奈川工業高校(横浜市神奈川区)の生徒に表彰状を贈呈した。渡邉一郎副会長らが同校を訪ね、「街の中の、見えない空き屋」で応募した建設科3年生3人に表彰状と記念品を手渡した=写真。渡邉副会長は作品の出来栄えをたたえ、「将来は建築業界を背負う人になってほしい」と期待を寄せた。  渡邉副会長は冒頭、「作品を見て3人が非常に専門的に勉強していることが伝わっ… Read More
  • 【福島県建築文化賞】正賞に「はじまりの美術館」 建築再生の可能性に高い評価  福島県など4機関が主催する第33回県建築文化賞の受賞作品が決まった。正賞には安積愛育園の「はじまりの美術館」(設計=無有建築工房)が選ばれた。準賞は「喜多方市役所」(同=ナスカ一級建築士事務所)だった。優秀賞と特別部門賞、復興賞にはそれぞれ3点が選ばれた。26日に福島市の杉妻会館で表彰する。  同賞は県と県建設業協会、県建築士会などが1982年に創設した。33回目となる今回は応募があった52作品(公共31件、民間21件)を審査委員会(委… Read More
  • 【AAF】心にある燃えるものをつくれ! 建築レクチュアシリーズに安藤忠雄氏登場  NPO法人・アートアンドアーキテクトフェスタ(AAF)主催の建築レクチュアシリーズ「217」に、建築家・安藤忠雄氏が登場。会場に詰めかけた若者ら500人を超す聴衆に向かって、安藤氏は挑戦することの大切さなどを訴えた。  22日夜、大阪市北区のグランフロント大阪で開かれた同イベントで、司会役の平沼孝啓氏と芦沢竜一氏からの質問に対し、さまざまな思いを語った。 子どものころ成績は決して良くなかったが「18歳で一念発起し意地でも建築家になってや… Read More
  • 【大阪まちなみ賞】知事賞は『シマノ本社工場』、市長賞に『日本生命本店ビル群』  大阪府と大阪市、大阪府建築士会、大阪府建築士事務所協会、日本建築家協会近畿支部、日本建築協会は、第36回大阪都市景観建築賞(大阪まちなみ賞)の受賞作品を発表した。大阪府知事賞には『シマノ本社工場』=写真(撮影:野田東徳)、大阪市長賞には『日本生命本店ビル群』を選定した。  「大阪まちなみ賞」は、個性と風格のある美しい都市景観づくりの推進を目的に創設された。2011年10月1日から15年7月31日までに完成した大阪府内にある優れた建物、ま… Read More

0 コメント :

コメントを投稿