国内初の耐火木造オフィス! 大阪木材仲買会館が着工

大阪木材仲買会館の完成予想

　国内初の耐火木造オフィスビルとなる大阪木材仲買会館の新築工事が2日、竹中工務店の設計施工で着工した。建築主は大阪木材仲買協同組合。カラマツの集成材にモルタル層を組み込んだ耐火集成材「燃(も)エンウッド」を柱や梁に採用することで、スパン9mを実現させる。完成予定は2013年3月。

　燃エンウッドは、カラマツの集成材による荷重支持部を、燃え止まり層(モルタル)と燃え代(もえしろ)層(カラマツ集成材)で取り囲む形状で、1時間耐火集成材として国土交通大臣の認定を受けている。
　開発当初はスギを使っていたが、より強度が高いカラマツに変更したことでオフィスや商業施設で求められる9mのロングスパン化が可能となった。
　通常の建築確認申請手続きで、4階建てまでの建築物(5階建て以上の場合は最上階から4層分)を建設できる。
　大阪木材仲買会館は、施設目的を考慮し、木材の特性を生かしてデザインの可能性を追求することをコンセプトに計画がスタート。燃エンウッドのほかにも、原木や製材くずなども利用している。規模は木一部RC造3階建て延べ1093㎡。水害なども考慮し、1階部分はRC、2、3階を木造とした。
　国土交通省の「木のまち整備促進事業」に採択されており、設計・建設費が助成対象となっている。建設地は大阪市西区南堀江4-18-10。
　竹中工務店では今後も防火地域に大規模木造建築物を建てられる強みを生かし、都市部での燃エンウッドの普及・展開を図っていく方針。

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