津波堆積物とコンクリート殻を混ぜ合わせた盛土材 |
転圧の様子 |
津波堆積土砂とコンクリートがらは、仙台市のがれき処理場の一つである井土搬入場に保管しているものを使う。このうち津波堆積土砂は、スタースクリーンと呼ばれるドイツ製のふるい機にかけ、材料をほぐしながら大型のごみを選別。コンクリートがらは破砕機で細かく砕く。
試験施工では津波堆積土砂7に対し、コンクリートがら3の割合で混合した材料をタイヤローラで転圧した結果、良好な締め固めと施工性を確認。強度定数は購入土と同等の値が確保された。
混合された盛土材は深沼両工区の10数カ所の現場に運ばれ、標高6・2mまで締め固めながら盛られる。その後、砕石を入れて50cmのブロックで被覆。最終的には標高7・2mの海岸堤防となる。
一部区間の工事を担当する橋本店の中須賀輝所長は「盛土材料やダンプの供給不足が懸念される中、そうした不安なく工事ができるため、われわれ建設会社にとっても大きなメリットがある。地域住民の生活を守る大切な堤防なので、1日も早く、事故のないように完成させたい」と話している。
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