2012/07/31

日本人のお祭り行動をデジタル化 東京理科大とSci-arcがコラボレーション

両校の学生で真剣にワークショップ
東京理科大学理工学部建築学科の学生らで運営する「TUS Digital Studio」と南カリフォルニア建築大学(サイアーク、Sci-arc)の学生らで組織する日本スタジオのコラボレーションが実現した。この催しは「MATSURI HACKING」と名付けられ、毎年靖国神社で開かれている「みたままつり」での日本人の行動をGPS(全地球測位システム)調査し、3次元グラフィックソフト「Maya」を使った流体解析シミュレーション結果と比較するという内容だ。


mayaによるシミュレーション
調査は両校の学生約30人で行われた。GPSソフトを使って靖国神社近くの4つの駅から祭りに参加する日本人を追跡し、その行動軌跡をマッピングした。
次にMayaを使って、靖国神社と周辺の建物まで含めた詳細な三次元モデルを作り、そのモデルに粒子を放出して日本人の行動を模した流れを作成した。
7月18日には、サイアークの日本スタジオが置かれている法政大学の校舎で、両校の学生がGPSとMayaの2つのモデルを比較し、ワークショップを開いた。
サイアークの日本スタジオ責任者であるジョン・ボーン氏は、「日本人の動きは、外国人から見ると画一的で特徴的な行動をしているように見える。祭りという機会を使ってその原因を探ってみたい」と話す。
デジタルスタジオのスタジオマスターでもある建築家の廣瀬大祐氏は、「海外の大学とのこうした交流は、建築へのアプローチや考え方が広がることはもちろん、英語力も向上する」と、メリットを強調する。
理科大のデジタルスタジオでは、今後も海外遠征を含めたプロジェクトを進めていく。

『Maya教科書 1 - モデリング&質感設定の基礎 -』 AmazonLink

Related Posts:

  • 【伊丹空港】ターミナル大規模改修スタート! 東京五輪開催の2020年の供用目指す  大阪国際空港(伊丹空港)のターミナル改修に向けた安全祈願祭が26日、大阪府池田市内の神社で行われた。設計は安井建築設計事務所などが、施工は大林組が担当する。2020年のグランドオープンを目指している。画像は到着ロビー(中央棟2階)のイメージ(新関西国際空港会社提供)。  神事では安藤圭一新関西国際空港会社社長と岡本仁志大阪国際空港ターミナル社長、山谷佳之関西エアポート社長、大村鐵太郎安井建築設計事務所取締役副社長執行役員、鶴田信夫大林組… Read More
  • 【トークセッション】小嶋一浩×土井一秀×吉田豊 広島の魅力を語る 3/25@銀座  広島県は25日、魅力ある建築物創造事業の情報発信の一環として、東京・銀座の広島ブランドショップTAUで「小嶋一浩×土井一秀×吉田豊 トークセッションinTAU」を開く。土木建築局営繕課営繕企画グループで23日まで参加者を募集している(詳細は県HPに掲載)。定員は先着40人(入場無料)。  トークイベントでは、広島市に建設された新交通アストラムラインの新白島駅の設計者である小嶋一浩氏(シーラカンスアンドアソシエイツ)のほか、広島を拠点に活… Read More
  • 【戸田建設】社員自ら企画・運営した「設計文化祭」、過去最多の2000人来場  戸田建設は2月16日から21日までの6日間、東京都千代田区のマーチエキュート神田万世橋イベントスペース「佇マイ」で、第3回戸田建設設計文化祭を開いた。会期中に一般、学生など過去最高となる約2000人が来場し、同社の取り組みに理解を深めた。建築設計統轄部の社員自らが企画から運営まで手掛けたこのイベント、責任者の岡田幸宏同部設計管理部技術課長は「建築は一般的になってきており、親しむ機会も多いが、より踏み込んだ領域を知ってもらいたい」と狙い… Read More
  • 【建築九州賞】住宅部門「大池の住宅」、一般建築部門が「熊本県立熊本かがやきの森支援学校」を作品賞に選考  日本建築学会九州支部(黒瀬重幸支部長)は、2015年度第9回建築九州賞(作品賞)の選考結果を公表した。作品賞は住宅部門が「大池の住宅」(設計=松山将勝建築設計室)、一般建築部門が「熊本県立熊本かがやきの森支援学校」(設計=日建設計・太宏設計事務所JV)=写真=に輝いた。また、地域の建築についての独自の視点などを評価するJIA特別賞には「地形に寄り添う家」(設計=1級建築士事務所ROOTE)を選考した。5月28日の支部通常総会で表彰する。… Read More
  • 【JIA神奈川】最優秀はリバートさん(東京工芸大)の「重層都市-THE NEXT URBAN APPROACH」 大学卒業設計コン  日本建築家協会関東甲信越支部神奈川地域会(JIA神奈川、飯田善彦代表)は2月28日、第27回大学卒業設計コンクール2016の公開審査会を開いた。7大学34作品の中から最優秀賞(金賞)にリバート・リン・ジュン・イー(東京工芸大)さんの「重層都市-THE NEXT URBAN APPROACH」を選定した。最優秀賞と優秀賞の2作品は全国大会に推薦する。  優秀賞(銀賞)は審査員の意見が2作品に割れたが、最終的に委員長裁決で村上真緒(東海大)… Read More

0 コメント :

コメントを投稿